<ナ・リーグ・ワイルドカードシリーズ:ドジャース10-5レッズ>◇第1戦◇30日(日本時間10月1日)◇ドジャースタジアム
【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)9月30日(日本時間1日)=久保賢吾、斎藤庸裕】ドジャース大谷翔平投手(31)が、自身2度目のポストシーズン(PS)初戦でエンジン全開の2発をマークした。レッズ戦に「1番DH」で出場し、5打数2安打。第1打席で弾丸ライナーの先頭打者アーチを放つと、第4打席で今季最長タイの飛距離となる2ランで追加点を挙げた。連覇へ向けた大谷の“開幕弾”からチームは計5発で大勝。PSで1試合5本塁打は球団タイ記録となった。ワイルドカードシリーズ突破へ王手をかけ、投打でレ軍を圧倒。最高の形で、第2戦先発の山本由伸投手(27)につなげた。
◇ ◇ ◇
ワールドシリーズ連覇への戦いが、大谷の衝撃アーチから幕開けした。1回、レッズの剛腕グリーンの100・4マイル(約162キロ)の速球を強振。「スタートとしてはいい打席だったと思いますし、いい反応ができた」と打球速度117・7マイル(約189キロ)の超速弾を右翼席に突き刺した。昨年のメッツとのリーグ優勝決定シリーズ第4戦に続くポストシーズン(PS)での先頭打者本塁打でチームを勢いづけた。
ダメ押しも、大谷の特大弾だった。6点リードの6回2死一塁、フィリップスの内寄りのスイーパーを捉え、右中間席へ打った瞬間に確信する飛距離454フィート(約138メートル)の大アーチ。自身今季最長タイで、球団のPS最長記録を更新した。「ランナーがいる場面で、大きい追加点になったと思います」と勝利を決定づける1発に充実感を漂わせた。
振り返れば、昨年のワールドシリーズ制覇への道のりも大谷のアーチから始まった。パドレスとの地区シリーズ初戦、3点ビハインドの2回に同点3ランをマーク。重圧がかかる局面で、流れを変える何かが大谷の本塁打にはある。短期決戦での先制点は先発のスネルの重圧、打者陣の硬さも解き、いつもの「ドジャース・スタイル」を体現させ、大勝に結びついた。
大谷の超速&特大の2発は、ロバーツ監督の興奮を最高潮にさせた。「集中力をより研ぎ澄まさせる。打席での質も良くなる。彼と契約した理由は、このような試合で彼の世界的な才能を発揮してもらうため。今後も、たくさん楽しいことが起きることを期待しているよ」と満面の笑みで称賛しながら、さらなる輝きに期待を込めた。
連勝での突破が、フィリーズとの地区シリーズでの追い風となる。現状では、大谷がワイルドカードシリーズ第3戦での先発に備えるが、地区シリーズ初戦に回ることが可能となる。連勝の場合について、ロバーツ監督は「最初の2試合のどっちか」と、敵地での第2戦までに登板する予定を明かしたが、大谷は「いつでもいけるように準備はしています」と力を込めた。
○…レッズで今季安定していた先発右腕グリーンが、ドジャースの強力打線に打ち込まれた。初回先頭の大谷に先頭弾を浴びるなど、3被弾を含む6安打5失点で3回KO。生まれ育ったロサンゼルスでのポストシーズン初登板は、ほろ苦い結果に終わった。「投げるべきだった球が投げられなかった。今季一番の大舞台で、最高の球を投げなければならなかったが、できなかった」と落胆した。