今季の復活を期待させるマウンドだった。ソフトバンク松坂大輔投手(35)が3日、B組(2軍)と韓国・斗山との練習試合(宮崎アイビー)に先発。2回を打者6人、20球で無安打無失点に抑えた。実戦マウンドは昨年5月20日ウエスタン・リーグのオリックス戦(高知)以来288日ぶり。直球とスライダーにさらに磨きをかけ、1軍切符を勝ち取ってみせる。
経験豊富な平成の怪物も、久々の実戦に緊張を隠せなかった。松坂の投じた初球の直球は、1番打者の頭上を抜け、バックネットに突き刺さった。「少し緊張しました。途中ですっぽ抜けそうになって、そのまま投げました」。さすがにこの場面には苦笑いを浮かべたが、復調の兆しを結果で示した。
2回パーフェクト。2回には左打席に入った5番打者からカットボールでバットを折るシーンも。最後は左の6番打者の内角へシュートを投げ、ボールゾーンからストライクへ曲げるフロントドアで見逃し三振。球を動かすメジャースタイルだったが「ベース上で球を動かすのは武器になるが、それには頼りたくない。直球が中心になるのは変わらない」。あくまでも直球とスライダーにこだわる姿勢を貫いた。
この日の最速は141キロだった。「もう少し前で(球を)離せると勢いも変わってくる」という。登板後にはブルペンへ直行。その反省点を確認しようと、約50球のピッチングをおかわりした。倉野投手総合巡回コーチも「よくなればスピードも出る。変化球のうまい投手なので今のスタイルでも抑えられるが、直球がよくなると、より勝てる要素が高くなる。直球がよくなればスライダーもよくなる」と、直球の質を上げる方向性を示した。
今後については今日4日の状態を見て決められるが、2軍戦が基本。松坂は詳細は明かさなかったが「新しい課題が出てきた」とも語った。さらに「2~3週間でどうにかしたい」。開幕ローテ入りは逃したが、暗さなどない。「楽しい部分もある。今日ももっと投げたい気持ちがあった」。右肩手術からの完全復活は、そう遠くなさそうだ。【石橋隆雄】