巨人阿部、岡本2軍降格「一新」の顔に由伸監督が断

巨人対西武 ベンチで試合を見つめる巨人阿部。右は村田(撮影・野上伸悟)

 巨人の「一新」の旗印の2人が開幕オーダーから消えた。21日の西武とのオープン戦最終戦後に阿部慎之助捕手(37)をコンディション不良で、岡本和真内野手(19)を不振により2軍降格させることを決断した。高橋由伸監督(40)が掲げるチームスローガンの下で、大黒柱の捕手復帰と高卒2年目の近未来の大砲候補は象徴的な存在だった。だが船出の開幕を目前にプラン変更を余儀なくされることになった。

 開幕戦を想定して戦うオープン戦最終戦に阿部と岡本の名前はなかった。阿部は右肩の違和感から16日のヤクルト戦で復帰したばかり、岡本も前日20日までオープン戦全18試合にスタメン出場を続けてきた。開幕戦を4日後に控え、方針を急転換。高橋監督は帰り際に「阿部は状態をもう1度、整えて? そうですね。岡本はいろいろ総合的に判断して」と短く言葉を切った。

 阿部は開幕1軍には総合的なコンディションが不十分と判断された。ヤクルト戦で1発を放ったが、打率1割3分3厘。守備の不安もぬぐいきれない。首脳陣は1軍で中途半端に起用するよりもコンディション良化に専念させることを優先した。高橋監督にとって阿部の捕手復帰は就任後に最初に動いた大きな戦略。「捕手でも使うなら最低100試合出場」と青写真を描いた。新監督の初陣に並べず、阿部は「ご迷惑をお掛けします」とだけ言葉を残した。

 岡本にもチームスローガン「一新」を担う存在として期待がかかっていた。キャンプから高卒2年目の天性の打撃は松井臨時コーチらからも評価された。だがオープン戦では打率1割6分4厘、0本塁打、3打点、21三振。課題の守備でも3失策を犯した。

 村田もオープン戦で打率1割9分5厘と低迷した。だがこの日の最終戦で決勝点が生まれた8回に四球を選ぶなど嗅覚は備わっている。指揮官も「打撃内容自体はどうかなというのはある。でも最後に修一(村田)がつないだ。そういうところが大きい」とベテランに軍配を上げた。岡本は1軍で出場機会を限定されるよりも2軍で打席数を積み重ねさせる方針となった。

 2人ともシーズンを戦う上で欠かせない力として早めの決断が下された。ともに昇格時期に期限は設けない。出直しとなる岡本は「1軍は結果が必要。それを出せなかったのは僕の力不足。オープン戦で試合に出させていただいて、そういう(エースの)球を見られたのはよかった。2軍では力じゃなくて結果」と誓った。太い柱と若武者が戦列に戻るまで、巨人は現有戦力で戦っていく。【広重竜太郎】

 <阿部今春の歩み>

▼2月1日 宮崎キャンプはS班として独自の調整。

▼同17日 2次沖縄キャンプで1軍に合流。

▼同20日 DeNAとのオープン戦に指名打者として実戦に初出場。

▼同22日 右肩の違和感で再び別メニュー調整。

▼同24日 別メニュー調整も、志願し韓国・KIA戦に代打で出場。

▼3月1日 1軍には同行せず、2軍合流となる。

▼同5日 フリー打撃中に右肘に死球を受け、練習を切り上げる。予定していた8日の実戦復帰は延期に。

▼同12日 ヤクルトとの2軍開幕戦で復帰。2打数1安打1打点。約9カ月ぶりに捕手でのゲーム出場。

▼同14日 1軍の全体練習に合流。

▼同16日 ヤクルトとのオープン戦に出場し、いきなり2ランを放った。