<ロッテ3-2日本ハム>◇25日◇QVCマリン
“スミ3”の勝利だ。ロッテが難敵を相手に開幕戦白星を手にした。日本ハム大谷から初回に3点を先制。2回以降は散発2安打無得点に抑えられたが、1点差で逃げ切った。開幕前、伊東勤監督(53)は大谷攻略のカギに「立ち上がり」を挙げていた。データに裏打ちされた攻撃が見事にはまった。
勝って伊東監督はホッとしていた。7回無失点で涌井を代えた後、1点差まで迫られたからだ。「涌井に謝らないといけないとハラハラしました。“スミ3”を守り切りました」。スコアボードの左端に刻まれた「3」。日本ハム大谷攻略の策が実った結果だった。
全ては先頭岡田から始まった。「初球から行こう」の言葉通り、155キロをファウル。2球目は引っかけたフォークを見逃した。「あれで、直球しかないと」。腹を決め、最後は160キロをピッチャー返しの内野安打とした。
指揮官に迷いはなかった。大谷だからこそ「堅くいった」と、2番高浜に初球バント。実は不安もあった。「(高浜は)あんなに速い球をバントしたことがなかった。一発で決めてくれて、良い流れでクリーンアップ」。150キロを転がしたことをたたえた。得点圏に進めば、後は主軸の仕事だ。2死からデスパイネが中前に先制打。なお一、二塁で井上が左翼線への2点適時二塁打で続いた。
大谷をどう崩すか。開幕前、伊東監督は「立ち上がり」と断言していた。屈指の剛腕も、初回はやや安定感を欠く。昨季データが示していた。さらに「初回は直球とフォークが極端。スライダーは2回からという情報があった」。まさに初回の19球は直球とフォークだけで、適時打はいずれも抜けたフォークを捉えた。いかに大谷でも球種を絞れば攻略の糸口は広がる。
試合前、伊東監督は選手を集めて言った。「みんなは2軍も代表している。自信、プライド、感謝を持って戦おう。勝敗の責任は俺が持つ。思い切ってやって欲しい」。最後は1人1人とハグして送り出した。狙い通りの開幕白星。「明日につなげたい」。最高の船出となった。【古川真弥】