楽天岡島逆転含む4安打 梨田監督に1勝プレゼント

5回裏楽天2死二塁、右手一本で、技ありの左前適時打を放つ岡島(撮影・たえ見朱実)

<楽天7-3ソフトバンク>◇25日◇コボスタ宮城

 今年は俺についてこい! 楽天岡島豪郎外野手(26)が4打数4安打3打点1死球の5打席全出塁の大活躍で、2年ぶりの開幕戦勝利に導いた。1点差に迫った2回に逆転の2点適時打を放つなど、持ち前の勝負強さを発揮。1番打者として劣勢のチームをもり立て、梨田昌孝監督(62)へ初白星を届けた。昨季は出場機会に恵まれなかったが、悔しさをバネにリードオフマンとして打線を引っ張っていく。

 一振りに執念が宿った。1点を追う2回1死満塁。カウント1-0からの2球目だった。「シンカーがいい投手。目線を上げた」。ソフトバンク摂津の外角高め138キロ直球をコンパクトに振りぬいた。打球は天然芝のグラウンドを鋭く跳ね、三遊間を抜ける。1人、2人と走者が生還し、逆転。一塁上で手をたたいて喜んだ。「則本はうちのエース。何とか勝たせてあげたいと野手は全員思っていた」と序盤に3失点した則本を助ける一打だった。

 気迫が違った。13年には1番打者に定着。日本一の立役者にもなった。しかし昨年はケガの影響やチーム方針もあり、2軍生活が長かった。見返したい。そんな思いがにじむように、キャンプからフルスロットルだった。早出特打を繰り返してフォームを固め、オープン戦で結果を残した。梨田監督からも積極的な打撃を評価され、1番を勝ち取った。「今年はやるぞという気持ちでキャンプをやってきた。新しいコボスタに立てて、感謝しています」とかみしめるように言った。

 梨田楽天を象徴するリードオフマンだ。掲げるのは「打ち勝つ野球」。開幕前、梨田監督は「楽天は近鉄のDNAがある。オリックスと分かれたけど、こっちは礒部や岩隈がいた。楽天には近鉄の本流が流れている」とチームの空気を表現した。打ち出したら止まらない「いてまえ打線」のような団結力。2回の猛攻で一挙5得点で試合をひっくり返す姿はまさに、それだった。5回にも左前へポトリと落ちるダメ押しの適時打を放った岡島を「右手1本で食らいつくいい働き。1番打者として打線を引っ張ってくれた」と絶賛した。

 打って、打って、打ちまくった岡島の秘密は積極性。甘い球が来れば迷わずに振った。「もっと打つべき球があった。1発で仕留められるようにします」と打撃精度の向上を誓った。2年ぶりの開幕戦快勝に「最終的にファンのみなさんと喜びを分かち合いたい」と目指すは3年ぶりの日本一と言い切った。昨季はリーグ最少得点だった打線は、きっと変わる。復活した1番打者がチームを引っ張っていく。【島根純】