楽天初回無安打で3点 投打で「つなぎ」完封リレー

中日対楽天 中日に連勝し、喜ぶ楽天ナイン(撮影・前岡正明)

<日本生命セパ交流戦:中日0-3楽天>◇4日◇ナゴヤドーム

 地に足の着いた連勝だ。楽天は「日本生命セ・パ交流戦」の中日戦を無失点リレーで連勝、2カ月ぶりにビジター戦を勝ち越した。故障明けの中日先発大野から1回に3点を先制すると、センターラインを中心とした一丸の防御で守りきった。敵地での愚直な準備が実を結び、交流戦は貯金1。巻き返す。

 中日の先発は大野。しかもナゴヤドーム。戦前は分が悪いように思えた。ただ、楽天の面々は愚直だった。故障明け左腕の立ち上がり。スキに付け入り、風穴をあけていった。

 1回。先頭岡島が探りの外角に反応しない。梨田監督は試合前、「初球からガンガンいく1番。『ボールを見ていけ』と強く言うのも…。逆効果の恐れもある」と見ていた。リードオフマンは役どころを分かっていた。大野の微妙な制球が定まらない。1度も振らず四球を選んだ。吉持も四球で続いた。やや三塁寄り、投手前に転がした茂木のバントが焦りを誘う。悪送球で先制し、なお無死二、三塁。4番ウィーラーは、1点やむなしで前進しない相手の陣形をよく見ていた。

 強振せず、でもスイングを緩めず、おっつけた。名手荒木に、一塁に送球せざるを得ない地点で捕球させた。最低限かもしれない。でも無安打の2点目は重みがあった。松井稼の四球に、中川の二ゴロで無安打の3点目。つなぎを徹底して主導権を奪取した。

 釜田-足立のバッテリーが要所で選択した力勝負は、冒険でなく妥当だった。1、3回の1死一、三塁でビシエド。内角やや高め直球で詰まらせ、併殺で切り抜けた。強打の助っ人への懐攻め。足立は「打てないゾーン。嫌がっていた」と明かした。入念な研究を引き出しに任務を遂行した。

 足立だけじゃない。一丸で準備していた。星野副会長が観戦していた。「若いチーム。試合で出た課題を、いかにしつこくつぶしていくかだ。オレもそうだった」。試合前のシートノックを見つめながら、基礎から固めていった自身の監督時代を振り返った。試合前練習では、梨田監督自らボールを転がし、二塁手吉持の足運びをチェック。米村外野守備走塁コーチは、中堅手オコエに低く正確な送球を反復させていた。どちらも前日の試合で出たチェックポイントだった。

 相手の庭で無失策。準備を裏打ちに、落ち着いた試合運びを貫いた。2便目のバスが球場を離れたのは、試合が終わってから40分後。見つけた課題を共有した。積み重ねが大きな実を結ぶ。【宮下敬至】