新井V打 G倒!虎には「真の男」だらけ!!/復刻

2011年7月13日付日刊スポーツ紙面

<日刊スポーツ:2011年7月13日付>

 プレーバック日刊スポーツ! 過去の7月13日付紙面を振り返ります。2011年は1面(東京版)で阪神新井貴浩内野手の決勝打を報じています。

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 阪神が、前半戦を締めくくる9連戦の初戦で巨人に快勝した。1-1の同点とした6回2死一、三塁で、新井貴浩内野手(34)が、巨人グライシンガーの初球を中前にはじき返した。先発スタンリッジが快投し、不振で6番に下がって4試合目の主砲が決勝打を放ち、守護神藤川が無失点。巨人とは対照的に「真の男」が活躍し、今季初の4連勝に挑んだ宿敵を止めた。勢いに乗るには、この上ない快勝だ!

 低迷から脱するため“真の男”の出現を待ちわびている巨人原監督は、さぞかし、うらやましかったことだろう。阪神が主砲の一撃で宿敵を蹴落とした。

 1点を追う6回だ。同点に追いついた直後の6回2死一、三塁。新井貴は、グライシンガーの初球の真っすぐを迷いなく振りきった。190センチ右腕の股下を抜ける勝ち越し適時打。「ジェイソン(スタンリッジ)が一生懸命踏ん張っていたし、ランナーをかえそうと思って気持ちを入れて入りました。うれしかったですし、ホッとした」。熱狂する客席を見て、レガーズをゆっくりと外した。

 4番から6番に下がって4試合目。勝利を呼んだ決定打に兆しはあった。2回の初打席で直球を中前にクリーンヒットを放つ。「自分のスイングができた」。グライシンガーとの3打席はすべて中堅への打球。強引に引っ張ることも、慎重になっておっつけることもない。基本に忠実な打撃で4打数2安打。3試合連続安打をマークした。

 優勝争いに直結する前半戦のラスト9連戦の序盤戦は、4位巨人とのサバイバルマッチ。マートンは「9連戦は全部大事だが、巨人戦は重要でスペシャルな試合になる」と予告していた。その初戦で新井貴の一打が出て、巨人の新守護神・東野を登板させない展開にした意味は大きい。和田打撃コーチは「ひと振りで仕留められる状態になってきた。形と結果が伴い始めた」と手応えを口にした。真弓監督も「何とかワンチャンスで逆転できた。(新井貴は)戻ってきている。乗ってきているよね」と満足げに振り返った。

 新井貴は「ちょっとずつ上がってきている感じはあるんで。急にボーンとよくなるものでもない」と浮かれた様子はないが、真弓監督は、6番に入る暫定オーダーの続行について「(復調の)万全を期してか?」と質問されて「うん」と応じた。猛虎打線の完全復活には欠かせない4番復帰は、カウントダウンに入ったと言っていい。

 主砲は、お立ち台で大観衆を振り返り、照れ笑いして帽子を脱いだ。「明日も喜びを分かち合えるように精いっぱい頑張ります。また明日につながると思います」。“真の男”が4番に戻ったとき、いよいよ虎は加速する。

※記録や表記は当時のもの