<巨人0-6阪神>◇7日◇東京ドーム
「クオータースロー」のルーキーが宿敵巨人を牛耳った。阪神のドラフト5位青柳晃洋投手(22)が7回を1安打無失点。三塁さえ踏ませぬ投球でプロ入り2勝目を挙げ、新人では13年藤浪以来となる巨人戦初登板初先発で白星を挙げた。
「すごい緊張したんですけど、初回に野手の方に点を取ってもらったので、楽な気持ちで投げることができました」
その言葉通り、2点のリードをもらった初回から巨人を苦しめた。下手投げ気味の横手投げ。自身が名付けた「クオータースロー」から投じられるツーシームで、主軸の右打者坂本、長野を幻惑。鋭く内に切れ込む変化に、坂本は腰砕けにハーフスイングで三振、長野もバットの根元に当てて太ももに自打球を当てた。金本監督も「ストレートの強さとか、もともといいものを持っている。楽しみなピッチャーです」と目を細めた。
昨年10月末の指名あいさつ時には目標として、かつて巨人キラーとして活躍した小林繁氏(享年57)の名前を挙げた。プロ入り後には「人の数も多いですし、これが巨人戦。こういうところで坂本さんや、長野さん、阿部さんのような日本を代表するバッターを抑えられたら有名になれますよね!」と、伝統の一戦を目の前で見て興奮した表情で話していた。
ローテ6番手の好投で連敗は3でストップ。最下位を脱出し、自力優勝消滅の危機もなんとか踏みとどまった。殊勲のヒーローはシーズン前、「クオータースローの青柳だっていうのを全国に広めたいですね」と夢を語っていた。7月7日、七夕の日。青柳の願いはかなった。【梶本長之】
◆青柳晃洋(あおやぎ・こうよう)1993年(平5)12月11日、神奈川県生まれ。川崎工科から帝京大。15年ドラフト5位で阪神入り。1軍デビューの6月1日楽天戦で5回1失点で初勝利。181センチ、79キロ。右投げ右打ち。
▼阪神のルーキー青柳が、巨人戦初登板で勝利。プロ野球初年度の36年を除き、阪神新人の巨人戦初登板初勝利は13年の藤浪以来6人目。
▼阪神が被安打1で完封勝ちしたのは、6月2日に藤浪が楽天を1安打完封して以来。このカードでは、79年7月27日に小林が中畑の1安打に抑えて完封して以来、37年ぶり。