<マツダオールスターゲーム2016:全セ5-5全パ>◇第2戦◇16日◇横浜
打って、走って、ポロッ…。阪神原口文仁捕手(24)が、初のお祭り舞台を満喫した。「マツダオールスターゲーム2016」第2戦。監督推薦で初出場の原口は7回、代打で迎えた初打席で左翼フェンス直撃の同点二塁打を放った。さらに激走あり、ファウル飛球ポロリの失策ありの原口劇場。明日から再開される後半戦へ、弾みを付けた。
出番は終盤にやってきた。1点ビハインドの7回1死二塁。代打で球宴初打席に臨んだ原口が、日本ハム有原の直球を仕留めた。打球は夜空を切り裂き、左翼フェンス直撃の適時二塁打。あとわずかで本塁打の痛烈な一撃だった。シンデレラボーイが舞踏会で軽やかに舞った。
原口 1打席しかないと思ってたんで集中して。一振りで決められて良かったです。
今年4月26日まで3桁の背番号をつけた育成選手。わずか3カ月で立った夢舞台、それも初打席でいきなり結果を出すところは、まさに「神ってる」。続くヤクルト大引の中前打で激走し、二塁から一気にホームイン。8回の守備では、日本ハム中田のファウルグラウンドへの飛球をまさかの落球(失策)。苦笑いを浮かべたが、良くも悪くも原口劇場が繰り広げられた。
9回には帝京の1学年後輩、DeNA山崎康と7年ぶりのバッテリーも組んだ。前日15日ヤフオクドームでの試合前、ドームに向かう通路で遭遇し、昔話に花が咲いた。「ストレートとフォークだけでいいよね」と話していたが、初球、サインに5度も首を振った後輩右腕に96キロのナックルを投じられた。それでも「いいナックル投げますね」と笑う。2日間の球宴を最高に楽しんだ充実感があった。
大先輩の視線も受けていた。原口と同じ帝京野球部出身のタレント、とんねるず石橋貴明(54)だ。球場内の特別ブースから後輩原口の勇姿を見届け「ナイスバッティング! 山崎くんと最後、いいバッテリーを見せてもらって。後半戦も大活躍してもらって、野球BANで待ってます!」。原口は「会いました。あいさつさせていただきましたよ」と声を弾ませた。活躍を続ければ、石橋がメインMCを務める番組「とんねるずのスポーツ王は俺だ!!」の人気企画への出演オファーも飛び込んできそうだ。
原口 いろんな経験ができた。また厳しい戦いに戻りますが自分のやれることをしっかりやりたい。
主戦捕手岡崎が骨折離脱した中で迎えるシーズン後半戦。満喫した祭りの後は、戦闘モードに切り替え、反攻の先頭に立つ。【梶本長之】
◆リアル野球BAN テレビ朝日系「とんねるずのスポーツ王は俺だ!!」の人気コーナー。野球場で野球盤を実現したのが「リアル野球BAN対決」。とんねるず石橋貴明の母校である帝京出身者を集め、結成されたのが「チーム帝京」。過去には広島河田雄祐外野守備走塁コーチ、元日本ハム森本稀哲氏(日刊スポーツ評論家)、日本ハム杉谷拳士内野手らがメンバーの一員として出場。
▼原口が7回のオールスター初打席でタイムリー二塁打。阪神の打者が球宴初打席で安打は、13年第3戦での藤井以来。藤井は楽天からFA移籍で阪神入り。生え抜き選手に限ると、06年第1戦での浜中以来。なお、育成から支配下に昇格して球宴に初めて出場した選手の適時打は、史上初となった。