<阪神1-2巨人>◇18日◇甲子園
うまくいこうがダメだろうがガムシャラにやるしかない。考えていても仕方がない。若者は。敗戦の中、金本監督が後半戦のキーマンに指名していた江越がそんな姿を見せた。
4回1死から打席に入ると巨人マイコラスの初球を三塁前に転がすセーフティーバントを敢行した。頭から滑り込み、セーフ。すかさず次打者福留の初球に盗塁を決める。そして原口の二塁打で猛然とホームイン。足を使い、難敵から先制点をもぎとった。ユニホームは高校球児に負けないぐらい真っ黒だ。
バントは自分のアイデアか? 野手の守備位置を見て? 繰り出される質問に「はい」「そうです」と繰り返すだけの江越。敗戦に表情は硬かった。
それでも金本監督の狙いにはこたえた。前日17日に「江越が3番に入ると、大きな役割になってくる。3番でも、足を使っていっていい」とキッパリ。序盤戦の快進撃を生んだ機動力の再現を狙う意思を体現した。
若さゆえのミスも出た。その1点をリードしたままの6回。この回先頭の小林誠が右中間に放ったライナーに飛びつき、うしろにそらした。三塁打になり、結果的に追いつかれた。状況を考えればダイブの場面ではなかったかもしれない。
「あれは自分の判断ミスです」。江越が唯一、具体的にこたえたコメントだ。もっとも指揮官の考えは違った。「勝負にいっているわけだから。そこはボクは責める気はない」。気持ちで負けていては勝利はつかめない。また次の試合に向かうだけだ。【編集委員・高原寿夫】