金本阪神「執念」9回2点差追いつき延長勝ち

10回表に2点差とする適時打を放ち、新井(左)と笑顔でハイタッチする狩野

<DeNA5-7阪神>◇4日◇横浜

 執念、たくましさが虎に備わり始めた。3位DeNAとの一戦は2度追う展開を強いられたが、9回に2点差を追いつき、延長10回に勝ち越し。死闘を制し、今季初の3カード連続勝ち越しや! しかも5カード連続勝ち越しをマークしていたDeNAをはねのけるしぶとさ。長期ロードに出ても、虎の反攻の夏は終わらない。

 2人ともクシャクシャの笑顔だ。2点を奪い、10回表が終わる。走者だった狩野と新井は三塁ベンチに戻り際、目を合わせると思いきり白い歯をこぼした。

 新井 みんながつないでくれたので。形はなんでも良かったんです。

 同点の10回表2死満塁、フルカウント。32歳新井がザガースキーの低めスライダーにグッとこらえた。勝ち越しの押し出し四球をもぎ取り、続いて33歳狩野だ。低めスライダーをミートして中前適時打。途中出場した中堅組2人のがむしゃらさが窮地の虎を救った。

 狩野 どうにか追加点がほしいところ。僕も守っていますし、1点じゃ不安だった。良かったです。

 土俵際だった。2点を追う9回表、守護神山崎康が登場。だが、2連打などで1死二、三塁。しぶとく二遊間に適時内野安打を決めたのが代打狩野だった。前日3日DeNA戦は1点を追う9回、山崎康の前に三振。リベンジを決めて「きれいなヒットじゃないんですけど、いいヒットでした」。粘りは江越の同点犠飛を呼び込み、4時間9分の激闘を制す土台となった。

 「新聞、見たよ。ありがとうな」

 新井は昨年9月17日、狩野からメールをもらった。前日16日中日戦で決勝弾を放った後、負傷離脱した狩野、上本に向けて「2人の気持ちというのも持って常々やってます」とコメント。翌日、温かい返信をもらい、胸が熱くなった。

 「もう、骨くっついたでしょ? なんでもいいから戻ってきてください!」

 先輩は9月10日巨人戦で死球を受けて骨折。簡単に1軍復帰できないのは百も承知で、伝えたい思いがあった。2人の絆は強い。この絆が成果として実った時、チーム全体にパワーが宿らないわけがない。

 金本監督 最近、終盤に追いついて勝ち越す試合が増えてきた。諦めない雰囲気、執念が出てきつつある。ミスしてもプラスに引きずる。絶対取り返すんだという気持ちでね。

 10回表、先頭で左翼線二塁打を放った北條。4回の三塁守備で失策を犯し、勝ち越しを許す流れを作っていた。2死一、三塁で四球を選んだのは荒木。前日DeNA戦の初回、二ゴロをトンネルしてこの回4失点のきっかけを作っていた。ミスした2人も意地を見せての勝ち越し劇に、指揮官は納得顔だ。3位DeNAに敵地で2勝1敗と勝ち越し、CS圏内に4ゲーム差。今季初の3カード連続。誰が見てもどう見てもムードはいい。【佐井陽介】

 ▼阪神は7月26~28日ヤクルト戦○○○、29~31日中日戦●○○に続き3カード連続勝ち越し。昨年8月7~9日DeNA戦、11~13日中日戦、14~16日ヤクルト戦の3カード連続以来で、金本監督の就任後では初となった。