<広島5-3阪神>◇11日◇マツダスタジアム
「神ってる」逆転劇だった。広島が阪神のミスから幸運な白星をつかんだ。2点を追う7回。連打で好機をつくると、バントと一ゴロに阪神がことごとくミス。気付けば逆転していた。
じりじりと阪神を追い詰めた。6回まで藤浪の前に2安打。それでも粘って3四球を選び、走者は何度もスタートを切るしぐさでバッテリーを揺さぶった。逆転の場面は会沢がバントをきっちり投手前に転がし、代走赤松は二盗を成功させた。ゴメスの悪送球も、三塁走者安部の好スタートが誘発させたものだった。
開幕から緒方監督が常々口にしてきた「守り勝つ野球」が呼び込んだ逆転勝利といえる。「長いシーズン競った試合は数多くある。小さなミスが勝敗を分ける。だからこそ『守り勝つ野球』が大事になる。それが必ず武器になる」。失点につながる2失策を犯した阪神に対し、広島は無失策。逆転直後の8回には菊池が難しいバウンドの強い打球を好捕して併殺を成立させるなど堅守が流れを引き寄せた。
5カードぶり勝ち越しで2位巨人と再び5・5ゲーム差。最短で16日にマジックが点灯する。だが劇勝にも、試合後はコーチ陣と全選手が緊急ミーティングを行った。「何が起こるか分からない」と全力疾走の徹底と遠征を前にした体調管理を再確認。勝ってかぶとの緒を締め、教訓とした。今日12日から横浜でDeNA3連戦。緒方監督は「移動日なしの3連戦初戦にしっかり勝てるように、チーム一丸となって戦っていく」と引き締めた。「神ってる」勝利の裏には、地道な努力がある。【前原淳】