阪神ミスの連鎖 監督「勝たせてあげたようなもの」

7回裏、会沢の投前バントを捕り損ね、さらに一塁へ悪送球して失点し悔しがる藤浪

<広島5-3阪神>◇11日◇マツダスタジアム

 ミスしても勝てるのはウチムラさんくらいだぞ! 阪神は藤浪晋太郎投手(22)が魔の7回に4失点して逆転負け。6回まで2安打ながら、バント処理のミスで傷口を広げ、ゴメスの逆転適時失策に天を仰いだ。藤浪は連勝を逃し、広島戦3連敗。チームも同戦は5カード連続の負け越しで、金本監督は「勝たせてあげたようなもの…」と絶句した。

 事の重大さは一瞬で理解できる。藤浪は思わず天を仰いだ。一体何が起こったのか、夜空に問いかけているようにも見えた。

 藤浪 自分のつまらないミスで負けてしまった。申し訳ないです。

 2点リードの7回無死一、二塁で8番会沢。ホームベース付近で跳ねたバントをさばきにかかる。勢いよくチャージしたまでは良かったが、予想よりボールが跳ねない。白球の上でグラブが空を切る。慌ててつかんで一塁送球。今度は大きく浮いた。ボールが転々とする間、二塁走者のホーム生還を許すと、表情は一気にこわばった。

 藤浪 芝なのでもちろん頭に入れておかないといけなかったのですが、思ったより跳ねなくて焦ってしまいました。

 投手ではリーグワーストタイの今季3失策目が響いた。立て続けに、1死二、三塁からゴメスがゴロを本塁へ悪送球して逆転の2点を献上。3番丸には中犠飛を浴び、自責点わずか1の7回5失点で8敗目を喫した。

 藤浪 ボール自体は良かった。それだけに勝ちたいと思っていたのですが…。

 2回、松山に先制の右越えソロを許したものの、中盤まで今季屈指の安定感だった。この日最速154キロの直球、カットボールを軸とした変化球ともに制球よく、6回終了時点での2点リードはセーフティーにも思えた。7回は先頭鈴木、安部と連打されたが、打線が下位に回っていくところ。まさかの自滅だ。

 今季広島戦は4戦0勝3敗。マツダスタジアムでは14年4月15日を最後に、6試合連続で白星から遠ざかる。この日は落とし穴にはまったとしか言いようがない展開。指揮官も嘆くしかなかった。

 金本監督 (痛恨の2失策は)コメントしようがない。勝たせたようなもの、自ら。(藤浪のフィールディングは)もともとは苦手じゃないんだから。投内連係のスローとか、キャンプからずっと、もっと意識を持ってやらないと。

 藤浪は以前からフィールディング練習を熱心に継続してきた。ただ、今回のようなミスが顔を出しては猛省するより他はない。また広島3連戦に負け越し、3位DeNAと5ゲーム差。「自分のミスからなんで…」。藤浪は敗戦の全責任を刻み込んだ。【佐井陽介】

 ▼藤浪は今季の広島戦で、7月8日(甲子園)から3試合連続で敗戦投手。15年10月4日(甲子園)の黒星から、5試合続けて勝ちがない。またマツダスタジアムでは、14年7月25日から6試合連続で白星がなく、この間4敗と苦しんでいる。