<広島3-0ヤクルト>◇21日◇マツダスタジアム
「神ってる」のは打線だけじゃない。広島球団史上、過去1度しかなかった1安打完封リレーの扉を開いたのは、来日2度目の先発となったブレイディン・ヘーゲンズ投手(27)だった。
190センチの長身から繰り出すツーシームとカットボール、スライダーで押し、3回まで完全投球。5回途中にはロジンが汗で流れ、リリース時に指先が滑る感覚に襲われたが、5回まで無安打。6回に初安打を許したが、1死一、二塁から併殺で切り抜けた。来日先発初勝利に「とにかくアグレッシブにゾーンに投げることを意識した」とニンマリ。婚約者のジョーンズさんに勇姿を披露し、ご機嫌そのものだった。
12球団最多36度の逆転勝ちを誇る、つなぎの打線で打ち勝つだけではない。投手陣も失点0のバトンをつないだ。7回以降は今村、ジャクソン、中崎による無安打継投。25セーブ目を挙げた中崎は言った。「ヘーゲンズがテンポよく投げてくれたので、リリーフの僕らも続いていけたかな」。チームは2試合連続0封勝利となった。
ここに来て、ヘーゲンズの存在は大きい。開幕2軍スタートだったが、手薄だった中継ぎ陣強化で勝利の方程式入り。44試合に登板すると、今度はルーキー岡田の離脱で先発に回った。高校時代からタフだったというが、メジャー未経験の右腕は“日本式”で頭角を現した。「打者個人個人を学んでいこうと思うようになった」と話す。走者がいなくてもセットポジションから投じる。クイック、けん制の技術も向上。5回には一塁けん制でピンチを脱した。
継投まで「神って」の6連勝。貯金は今季最多25にまで積み上がった。緒方監督は「今いる投手陣で何とか試合を作っていかないといけない。ヘーゲンズはいい働きをしてくれている。週明けからも1戦1戦、やっていくだけ」。さあ明日23日、ゲーム差を8に広げた2位巨人を倒し、マジック点灯だ。【前原淳】
▼広島が4投手のリレーで1安打完封勝ち。広島の1安打完封リレーは70年9月5日阪神戦(大石-安仁屋)以来、46年ぶり2度目だ。前日は3人のリレーで2安打完封勝ち。広島が2試合続けて2安打以下の完封勝ちは52年9月18日松竹戦のダブルヘッダー以来2度目だが、前回は2試合とも2安打。2試合合計の被安打が3本で連続完封は球団史上初めてだ。広島は23~25日の巨人3連戦で1分けすればマジックが出る状況で、早ければ23日の巨人戦に○でM20、△でM21が点灯。巨人が広島のM点灯を阻止するのは3連勝したケースだけとなった。