ムネリン勝ち越しホームに「興奮して覚えていない」

7回表ソフトバンク無死、中前打を放つ川崎(撮影・田崎高広)

<オリックス1-3ソフトバンク>◇28日◇京セラドーム大阪

 6年ぶりに日本球界に復帰したソフトバンク川崎宗則内野手(35)が、初安打でチームに勝利を運んだ。「1番二塁」で先発出場。7回、第4打席でオリックス西から中前打を放った。オフに一緒に自主トレをする福田の1号2ランで勝ち越しのホームを踏んだ。川崎は「興奮して覚えていない。自分のこと以上にうれしかった。とにかくすごい。エキサイティング」と、まくし立てた。

 好守備も見せた。4回2死一、二塁から中島のセンターへ抜けそうな鋭いライナーをダイビングキャッチ。着地した際に落球したが、すぐに二塁にトスし一打同点のピンチを救った。「いい守備でした。あの守備で勝てたね。(サッカー界には)GKシジマールがいるけど、年齢を感じさせないプレーだった」と、自画自賛した。

 ドーム球場でのナイターだったが米国時代と同じく目の下にまぶしさを軽減するアイブラックを塗って出場した。試合前のミーティングでは「have fun。楽しんでいこうぜ!」とナインに声を掛けた。試合後のハイタッチでは「カモンベイベー!」と絶叫した。川崎らしさ満載の行動でチームに新風を吹き込んだ。

 工藤監督も「非常にベンチが明るくて、選手にも温かい言葉を掛けてくれる」と、1軍合流を喜んだ。「KANSAI CLASSIC 2017」として近鉄対南海のユニホームで行われた一戦。レトロな雰囲気の中、川崎が躍動感あふれるプレーで、ホークス復帰を力強く印象づけた。【福岡吉央】