高卒4年目の広島中村祐太、初登板初先発で1勝

プロ初登板初勝利を飾った中村祐(左)はウイニングボールを手に緒方監督から祝福される(撮影・栗木一考)

<広島7-4中日>◇3日◇マツダスタジアム

 新星現る! 広島中村祐太投手(21)が3日、プロ初登板初先発となった中日5回戦(マツダスタジアム)で初勝利をマークした。序盤に失点を重ねるも、5回3失点でしのぐ粘りの投球。打線の援護を受け、うれしい高卒4年目のプロ1勝となった。若手投手の台頭が目立つ首位広島に、また1人楽しみな若コイが現れた。

 勝利が決まった瞬間、ようやく21歳の表情に戻った。マウンド上の中村祐は、プロ初登板の緊張感に動じなかった。1回にいきなり1点を先制されるも「初回は無死二塁で1点に抑えられたので、そんなに慌てることはなかった」と冷静だった。2回にも失点し、同点の5回には勝ち越し弾を浴びた。それでも最後まで攻めに、攻めた。

 「会沢さんの配球の意図を考えながら投げられた。ずっとケガで、今日まで苦しいことばかりだったので、苦しい中でもトレーナーさんや家族が大きな支えになった。感謝したい」

 ウイニングボールは今月20日に誕生日を迎える母朱美さん(49)にプレゼントする。東京から父太さん(49)、兄太紀さん(22)と駆け付けた。両親がともに認める「芯の強さ」があるからケガにも耐えられた。関東第一では股関節痛。プロ入り後も右くるぶしの疲労骨折や右肩痛などに見舞われた。ケガを乗り越え、精神的にタフになった。

 昨オフに自主トレをともにした先輩岡田からの助言にも必ず自分の考えをぶつけた。今春キャンプでは見て盗んだ中崎流の調整法を取り入れ、安定感につなげた。この日白星を願って、靴もズボンもTシャツもすべて白でそろえるような初々しさを、野球からは感じられない。

 5回3失点の粘投に、緒方監督は「よく投げてくれた」と合格点を与えた。今日4日にも選手登録を抹消される見込みだが、再びチャンスは与えられる。「もっともっと自分に自信をつけられるように練習していかないといけない」。初勝利を手に、21歳は力強く前を向いた。【前原淳】

 ▼プロ4年目の中村祐が初登板を白星で飾った。プロ4年目以上の投手が初登板初勝利は、07年5月25日金森(日本ハム=4年目)以来、10年ぶり。金森は救援勝利で、初登板で先発勝利は03年9月7日石堂(ヤクルト=5年目)以来だ。4年目以上の初登板初勝利はドラフト制後6人目となったが、広島ではドラフト制以前を含めて初。