ソフトバンク上林2日3発10打点 背番1の後継だ

4回裏ソフトバンク2死満塁、上林は満塁本塁打を放ちベンチのナインとハイタッチ(撮影・梅根麻紀)

<ソフトバンク6-2西武>◇3日◇ヤフオクドーム

 また出た! 2試合連続の逆転満塁弾でソフトバンクが西武に快勝した。2点を追う4回2死満塁、上林誠知外野手(21)が右翼へ5号逆転アーチ。6回に適時打を放ち、2本塁打した前日2日に続く5打点を挙げた。前夜は9番甲斐がプロ1号逆転満塁弾。この日は、8番右翼の新レギュラーがけん引し、チームは3カード連続勝ち越し、貯金を今季最多4とした。

 上林が一振りで試合をひっくり返した。打った瞬間、西武高橋光はマウンド上で崩れ落ちた。2点を追う4回2死満塁。高め147キロ直球をとらえ、右翼ポール際中段席へ運んだ。満員3万8585人のヤフオクドームが揺れるような大歓声の中、上林はゆっくりとベースを1周した。

 1学年下の右腕とは13年高校日本代表のチームメート。2日の試合前練習時、あいさつに来た高橋光から「打たないで下さい」と冗談を飛ばされた。先輩は「フォークがあるからな」と軽いジャブで応戦。「ゆさぶりをかけてました」とニヤリ振り返った。オープン戦で対戦した際は2三振したが、攻め方や軌道の残像をこの日につなげた。

 工藤監督も「よく打ってくれた。やっと打席の中で落ち着いてきた」とほめた。開幕からレギュラーとして起用されながら、なかなか結果が出なかった。そんなとき、指揮官から「ベンチで座らずに1球1球タイミングを取れ」と助言された。ベンチの端で地道に続けてきた効果が出てきた。6回にはワンバウンドしそうな低めのフォークを中前へ適時打。仙台育英時代に甲子園でワンバウンドを二塁打した打撃を思い出させる技ありの一打だった。

 今季は自主トレから後ろ足に体重を残す新打法に改良。内川とともに自主トレを行う広島鈴木の打ち方をヒントにした。2日間で3本塁打10打点。「今は自分のポイントで打てている」と、しっかり自分のタイミングに持ち込めている。

 師匠の内川からは「背番号1」を引退時に引き継いでほしいと後継者に指名されている。「内川さんは本当にすごい打者。あと何年したらその時が来るか分からないが、引き継いでもいいくらいの選手になっていないといけない。だからこそ、今年が大事なんです」と、レギュラー獲得への強い思いを口にする。伸びしろたっぷりの21歳が、その存在感を発揮してきた。【石橋隆雄】