広島が集中打で逆転勝利 中村祐の初勝利アシスト

広島対中日 4回裏広島1死一塁、新井は左越えに同点2点本塁打を放つ(撮影・栗木一考)

<広島7-4中日>◇3日◇マツダスタジアム

 一丸野球で初勝利をプレゼントだ。広島が今季10度目の逆転勝ちで、2カードぶりの勝ち越しを決めた。5回に中日の守りのミスにつけ込み、一気に勝ち越し。5回3失点のプロ初登板初先発の中村祐太投手(21)の黒星を白星に変える集中打に、緒方孝市監督(48)も野手陣への賛辞を惜しまなかった。若手投手が伸びる環境が今の広島にはある。

 この回しかない-。若手の奮闘が逆転の広島を点火させた。プロ初先発ながら粘りの投球を見せた中村祐に代打を送った5回。天谷のバントが相手の失策を誘い同点に追い付くと、流れは広島に傾いた。逆転機は逃さない。1死二、三塁となり、丸のライナーで中堅を襲った打球は中日大島が差し出すグラブの手前ではねた。試合の主導権とともに、勝ち投手の権利も奪い返した。

 緒方監督 昨日にしても、今日にしてもミスにうまくつけ込んだ形の得点なので、相手もダメージがある。ワンチャンスをものにする打線の集中力がすごい。

 前日2日も、相手のファウルフライ落球から打者4人がつないで一気に中日を突き放した。この日も守備のミスが続いたことで動揺した中日吉見を一気にのみ込んだ。決勝打の丸は「祐太が初登板だったので点を取ってあげたかった。ここで1点取れれば(初勝利)と思っていた」と喜んだ。

 劣勢から流れを変えたのは、この日5番に打順を上げた新井だ。2点ビハインドの4回1死一塁、1ボールから3球外角勝負で追い込まれた後の5球目。内角の厳しいコースからさらに食い込んでくるシュートに、軸足の右足に重心を残しまま体を回転させた。打球は左翼席最前列に吸い込まれる同点5号2ラン。「うまく打てました。(内角球は)頭にありました」と技ありの1発でリーグトップに並んだ。力だけでなく、技術にも衰えを感じさせない。

 6回には女房役の会沢が吉見をKOする2ランでリードを広げ、7回は3連打でトドメを刺した。今季10度目の逆転勝利に、緒方監督も「守備にしても攻撃にしても、本当に若い投手を助けて、育ててくれている。頼もしい野手陣」とたたえた。【前原淳】