金本監督初の貯金5「気合を倍」今日から首位攻防戦

ヤクルト対阪神 5回表、本塁打の福留(中央)を出迎える金本監督。右手前は糸井(撮影・中島郁夫)

<ヤクルト1-7阪神>◇4日◇神宮

 さあ、甲子園で首位攻防戦や! 阪神が福留孝介外野手(40)の3号2ランを含む3本塁打7得点でヤクルトを圧倒した。福留主将は先制打を含む13年の移籍後初の2試合連続の猛打賞で打線をけん引。2年目金本政権では6度目の挑戦で初めて貯金5の壁を破った。きょう5日からは2ゲーム差で首位に立つ広島と3連戦。金本知憲監督(49)は「気合を倍、入れてほしい」と鯉撃破と首位取りに大号令だ。

 3本目の放物線は頼れる男が描いた。3点リードの5回1死一塁。福留は初球の高めストレートを見逃した。「低めをやめて、高めを狙った」。左腕石川の2球目スライダーは高めに浮いた。迷わずに振り抜くと、打球は高く上がった。「風に助けられた。風のおかげです」。追い風に乗り、右翼フェンスを越えた。40歳の読みが運を引き寄せた。梅野、中谷に4番も続いた。今季2度目の1試合3発で15安打7得点。ヤクルトを打力で圧倒し、カード勝ち越しを導いた。

 福留は苦境でこそ真価を発揮する。金本監督はオフに不惑を迎えるベテランをあえて主将に指名した。その理由の1つをこう話している。「ベンチの雰囲気もつくってほしい。負けている時こそ、元気を出そう。勝っている時はさらに勢いに乗って…」。

 3回の先制打は求めるキャプテン像だった。1死三塁で糸井が一ゴロで凡退。福留は低めのシュートを中前に運んだ。「今日は低めにしても、高めにしてもよく見えた」。指揮官はこの一打を激賞した。「糸井で点が入らなかったところでね。あれで糸井も救われるわけだから。そういうのが助け合い。大きかった」。

 先制機を逃せば、重苦しくなる。このタイムリーがベンチに明るさをもたらした。初戦の4打数ノーヒットから一転し、2戦で7安打4打点。「ああいう日もあれば、昨日今日みたいな日もある。毎日良ければ、いいんだけどね」。4番の重圧と向き合えるすべが福留にはある。

 主将が引っ張る打線の爆発で、壁を突き破った。金本政権では最多となる貯金「5」。過去に5度もはね返されていた。「ここが目標じゃないし、特に問題ではない。増やしていけるようにやっていくだけ」。チームの成長を表す数字ではあるが、あくまで通過点。そして次戦に目を向けた。

 きょう5日から首位広島を本拠地に迎える。差は2ゲーム。指揮官は早くも闘志をあらわにした。「1年を戦っていく上で、上位のチームとの対戦は違う気持ちを持って、挑まないと。すぐ上にいるチームということで、気合を倍、入れてほしいと思う」。鯉撃破に大号令をかけた。今季は3勝3敗の五分。奪首も射程圏内だ。【田口真一郎】

 ▼40歳0カ月の福留が3日4安打、4日3安打と2試合連続猛打賞。阪神で40歳以上の選手による2試合連続猛打賞は、09年に金本知憲が、41歳0カ月で4月7日広島戦3安打、8日広島戦4安打して以来、8年ぶり。

 ▼福留の猛打賞は通算123度あるが、3試合続けたのは中日時代の05年5月1日横浜戦~4日ヤクルト戦、同年8月5日横浜戦~7日横浜戦の2度。12年ぶりの3試合連続なるか。

 ▼阪神は今日5日からの広島3連戦で2連勝すれば、6日に首位に立つ。ただし、1、2戦どちらかで敗れると、3連戦中の首位浮上はない。