日本ハム、レアード弾で3連勝 ロードで反転攻勢だ

日本ハム対ロッテ 試合後、スタンドの応援団に手を振るレアード(撮影・黒川智章)

<日本ハム6-4ロッテ>◇4日◇札幌ドーム

 日本ハムがロッテ6回戦(札幌ドーム)で今季初の3連勝を飾った。初回2死一、三塁から、6番ブランドン・レアード内野手(29)が7号3ランを放ち先制。7回には打線が3本の二塁打を集め、3点を追加した。先行逃げ切り勝ちの先頭に立つ昨季本塁打王をけん引役に、4月の10連敗を払拭(ふっしょく)する「連勝街道」へ、巻き返しが始まった。

 調子が上向きなだけに、今季2度目のお立ち台でもトークがはずんだ。レアードは開口一番「ソウデスネー」と、片言の日本語で笑いを誘うと、最後は「北海道ダイス~シ~(大好き)!」と絶叫。好物のすしにからめたジョークでベンチのチームメート、スタンドを埋めたファンを沸かせた。

 もちろん、球場を一番盛り上げたのはプレー。バットで、だ。先頭西川が中前打で出て、中田が四球でつないだ初回2死一、三塁。左翼席への特大ファウルにため息が漏れた直後の3球目も強振した。左中間スタンドの巨大ボール型広告を直撃する、先制の3点本塁打。「打った瞬間は(打球も)あれくらい大きく見えてたよ」と、ごきげんに今季7号、通算80号を振り返った。

 巻き返しへ、白星を重ねたいゴールデンウイークの本拠地5連戦。1勝1敗で迎えた2日の試合前、グラウンドで栗山監督の肩を抱きながら「大丈夫」と語りかけた。「毎日ハッピー、ポジティブを心掛けている」。そんな陽気な姿に、指揮官も「あれがあいつの良さ。ま、明るいよね」と、和まされた。

 「メイ、ダイスキ」と公言する5月。昨年はシーズン39本塁打中、最多の12発をかっ飛ばした。「スロースターターなんだ」と自虐的に笑うが、自身の打撃がチームの勝敗を左右すると自覚している。本塁打数リーグ2位に浮上しての3連勝に「(チームの)雰囲気が全然違う」と、手応えありだ。

 大砲の一撃に負けじと、打線もつながった。7回だ。中島、浅間、近藤が適時二塁打を放ち、3点を追加。トドメの6点目を決めた近藤は「最近チャンスで打ててなかったので良かった」と、安堵(あんど)の笑みを浮かべた。今日5日からは、オリックスとの3連戦(京セラドーム大阪)。今季2勝13敗と大きく負け越しているロードで、反転攻勢を確かなものにしたい。「気持ち良く大阪に行けるよ」というレアードを旗振り役に、ハッピームードで乗り込む。【保坂果那】

 ▼日本ハムがロッテを下し、今季初の3連勝となった。同一カード全勝も初めてで、逆に同一カード全敗はオリックスに2度、楽天と西武に1度ずつある。

 ▼日本ハムが初回にレアードの3ランで先制。6-4で押し切った。今季この試合までの27試合で初回に得点したのは4試合のみで、いずれも最少1点だった。序盤3回までに3点以上奪ったのも、今季4試合目。