昨年の交流戦MVP獲得から1年。ソフトバンク城所龍磨外野手(31)は、現在ファームで昇格のチャンスを待ち続けている。ホークスは2軍も外野の選手層が厚く、出場機会は限られている。逆境の中、高いモチベーションを維持し、来るべき出番に備えている城所に、今の思いを聞いた。
城所は今、チャンスを2軍で待ち続けている。開幕こそ1軍に名を連ねたが、4月5日に2軍降格。その後は打撃の調子が上がらず2軍でも打率1割台半ばが続いていた。
「僕はまだバリバリ動ける。チームの戦い方は毎年違うが何でもやるし、とにかく必要とされたい。必要とされるためには僕が頑張るしかない」
デスパイネが加入し、上林が1軍で右翼に定着。2軍も外野は例年以上に競争が激しい。長谷川、吉村、ジェンセン、塚田、釜元、真砂とライバルは多い。出場機会も限られるが、決して気持ちを切らすことはない。
「ケガ人が出なかったら誰かが元気な体でもあぶれるというは分かっていたこと。去年のように監督に使いたいと思われる魅力ある選手にならないとダメ」
昨オフから継続している、関節の可動域を広げる初動負荷トレーニングの効果で肩の調子は例年以上にいいという。複数ポジションを守れる選手を増やそうというチーム方針もあり5月3日オリックス戦ではプロ14年目で初めて一塁で出場。周囲を驚かせた。
オフに自主トレをともに行うマーリンズ・イチローや川崎の存在も励みになっている。43歳のイチローは今季も外野の控えの立場で起用法もさまざまだが、その中でも安打を重ねている。また、チームに復帰した川崎からは「脳でハッピーホルモンを出していかないと」とアドバイスされた。常に前向きな姿勢で日々を送っている。
交流戦が始まり、ファンからも「もう交流戦やで」「早く1軍行き」などと激励されることが増えたという。「野球をやっている間は開き直ることはあっても、諦めることはない。応援してくれるファンの人がいる限り頑張れる」。1軍で「待機中」ランプが点灯する日を心待ちにし、今日も筑後のグラウンドに立つ。【取材・構成=福岡吉央】
◆城所の16年交流戦 15試合に出場し、巨人戦で2打席連続を記録するなど5本塁打。打率4割1分5厘で首位打者に。盗塁も6個決める活躍でチームを勝率1位に押し上げ、MVPに選ばれた。ただ、今年はここまで1軍は1試合出場のみで打席はなし。2軍では28試合に出場し、54打数10安打、打率1割8分5厘、0本塁打、1打点、8盗塁。