巨人田口2冠、7勝&防2・08「気持ち入ってた」

広島対巨人 6回裏のピンチを無失点に抑え雄たけびを上げる巨人田口(撮影・横山健太)

<広島0-3巨人>◇4日◇マツダスタジアム

 巨人田口麗斗投手(21)が、苦境にあえぐチームを救った。首位広島相手に攻めの投球を貫き、7回4安打無失点で7勝目。チームの連敗を4で、広島戦の連敗を7でストップした。7勝はリーグトップタイで2・08の防御率とともにリーグ2冠に浮上。左腕で唯一ローテーションを守り続ける田口が、5位からの逆襲には欠かせない。

 後先考えずに腕を振った。2点の援護をもらった直後の6回1死一、二塁。丸の内角に直球を突っ込んだ。やや真ん中に入ったが気迫が勝った。投直をつかみ、素早く一塁送球。併殺を決めると、ほえながら拳を振り下ろした。「絶対に点を取られないと気持ちが入っていた。0点に抑えられて良かった」と笑った。

 この一戦に懸けていた。マツダスタジアムでの登板は、6回3失点で敗戦投手となった5月14日以来。その登板後に、ロッカー室で阿部に「頑張っているのに打てなくて申し訳ない」と声を掛けられた。「自分が打たれたから負けたのに…。阿部さんにこんなことを言わせてしまって申し訳ない」。敗戦の責任を一身に背負う主砲の姿に感動しつつ、先発投手としての責任感をもっと持たないといけないと痛感した。

 チームのために何ができるのか。その思いが行動を変えた。7連敗で迎えた6月2日のオリックス戦に、突然丸刈りで現れた。仲間に笑顔でいじられた。「ムードが少しでも変わればいいかなと思って」。自分も何とかしたい一心だった。

 マウンドでも信念を貫いた。この日は5回に阿部が失策したが「自分もミスをたくさん消してもらっている」と後続を全力で打ち取った。7回92球と余力を残しながらの降板にも「チームの方針。次の投手につなげられて良かった」。決意を新たにしたマウンドで、ローテーション投手の強い自覚を示した。

 広島戦の連敗が7で止まり、高橋監督は「9連戦もそうだし、なかなか勝てていなかったのでいい勝ち方」と目を細めた。田口の次戦は中5日で10日ヤクルト戦が有力。成長著しい左腕が、巨人の暗雲を振り払っていく。【浜本卓也】

 ▼田口が7回を無失点に抑え7勝目を挙げ、防御率に加えて勝利数もリーグ1位となった。田口が勝利数でトップに立つのはプロ入り初めて。6月23日のリーグ戦再開後、前日まで防御率1位だった投手の登板は田口を含め7度あるが、1位を守ったのは6月24日美馬(楽天)とこの日の田口だけ。6月23日菊池(西武)同30日バルデス(中日)7月1日美馬(楽天)など、最近は防御率1位投手が大量失点で順位を落としていたが、この日の田口は1位を守った。