西武「炎獅子大使」ももクロ夏菜子に若獅子が燃えた

お立ち台でももいろクローバーZの百田夏菜子(中央)とZポーズをとる西武永江(左)と岡本(撮影・野上伸悟)

<西武5-0楽天>◇16日◇メットライフドーム

 勝利の女神の前で若獅子たちが4連勝を飾った。試合前には赤い「炎獅子ユニホーム」を着用する「ライオンズフェスティバルズ2017」の応援大使を務めるももいろクローバーZの百田夏菜子(23)が始球式に登場。代表曲「行くぜっ! 怪盗少女」の歌詞を地でいく攻撃で2位楽天に5-0と快勝し、ゲーム差を3・5に縮めた。

 “予告歌”だった。1回、先頭の金子侑の打席で流れたのは「行くぜっ! 怪盗少女」。第1打席限定で出ばやしを変更した。大盛り上がりのメットライフドーム。「チームに勢いがつけばと思って」というひらめきから、その歌詞通りの攻撃が幕を開けた。

 まずは永江だ。2回2死一、三塁からの一ゴロが美馬の失策につながり先制点をゲット。4回には右中間を破る適時二塁打で2点を奪った。昨季までの通算打率1割5分2厘だった男が、途中出場した前日の試合から計3安打4打点。「昔は空振りが嫌で考えすぎて、打撃が小さくなってしまっていた。今は球にどうミートするかに集中出来ている」。打てば打点を挙げるクラッチヒッターに♪華麗に変身!♪ した。

 そして森が打った。5回2死走者なしから、貴重な追加点となる今季1号ソロ。1軍に初合流した前日15日の2安打同様、初球を右中間席上段にたたき込んだ。「初球からどんどん振ってきたいし、そうやって1本目も出た」。甘くきたフォーク。まさに♪狙った獲物は逃さない♪ ひと振りだった。

 試合前に百田とキャッチボールを行った源田も4回に適時打。「『始球式では絶対(ミットまで)届きますよ』って伝えたんですけど、しっかり届いて。すごいですよね」と感心した。自身は♪乱れうち★♪ とまではいかなかったが、勝負どころでの一打で、赤に染まったスタンドを負けずに盛り上げた。

 これで炎獅子ユニホーム着用試合は19勝4敗。赤が勝利カラーとなってきた。辻監督は「新しい力が結果を出してくれれば、チーム力も上がるし、勢いも出る」とうなずいた。♪欲しいものはひとつだけ♪ 目指すものは9年ぶりのリーグ優勝。ソフトバンク、楽天だけが狙っているわけではない。勢いに乗る“怪盗”獅子が、優勝をいただきにいく。【佐竹実】