清宮きょうドラフト!野茂、小池の8球団超えなるか

26日のドラフト会議で最大の注目を集める早実・清宮

 今ドラフトの超目玉の早実・清宮幸太郎内野手(3年)が25日、運命のドラフト会議を心待ちにした。「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」が今日26日、都内で開催。この日は26日から2日間行われる第2回高3学力試験に向け、通常通りに授業を受けた。1位指名を公言した阪神、ソフトバンク、ヤクルトを含む最大7球団の争奪戦が確実。「清宮ドラフト」ともいわれるドラフトが幕を開ける。

 運命の日を翌日に控えたこの日、早実・清宮は同校を通じ、コメントを発表した。「人生で、最初で最後の日なので明日という日を心待ちにしています」。今日26日から第2回高3学力試験が2日間予定され、学校関係者によれば、国分寺市の同校で通常通りに授業を受けた。試験前で報道陣の前には現れなかったが、文面にドラフト会議への思いを込めた。

 プロ志望届提出後、ドラフトの話題を独占した。史上最多の高校通算111本塁打を放ち、球場を満員にする人気も兼ね備えるスター性も評価。10月2日には異例ともいえるプロ10球団のスカウト陣が本人、両親と面談した。「清宮ドラフト」とも呼ばれ、89年の野茂英雄、90年の小池秀郎の最多8球団の競合を超えるかに注目が集まった。

 ドラフト会議前日の時点で、すでに1位指名を明言したのは6球団だった。内訳は清宮に3球団、広陵・中村に1球団、JR東日本・田嶋に2球団。抽選を外した場合のリスクも高く、直前まで腹の探り合いが続くとみられる。清宮には1位指名を公言した阪神、ソフトバンク、ヤクルトを含む最大7球団の指名が予想されそうだ。

 清宮はプロ志望を表明した会見で、早実の先輩でもあるソフトバンク王球団会長の868本塁打を目標に掲げた。「いずれは、868本を目指せるような選手になりたい。早稲田の先輩ですし、むしろ目指さなきゃいけない使命感がある。やるからには王さんのような人間、野球人になりたい」と決意を語った。

 同会見で希望の球団を聞かれ、清宮は「自分を厳しく指導してくれて、成長させていただける球団に行きたいです」と言った。さまざまなドラマを演出し、野球人生の岐路となるドラフト会議。「清宮ドラフト」もまた、後々に語り継がれるドラマが起こりそうだ。【久保賢吾】

 ◆清宮幸太郎(きよみや・こうたろう)1999年(平11)5月25日生まれ、東京都出身。早実初等部3年で野球を始め、東京北砂リトルに所属した12年は、リトルリーグ世界選手権で4番エースとして5試合3本塁打を放ち優勝。調布シニアでは一塁手。早実では1年春からレギュラー。甲子園には1年夏と3年春に出場。1年夏は2本塁打を放ち4強入りし、U18W杯出場。主将で出場した今春センバツは2回戦で東海大福岡に敗戦。今夏は2度目のU18W杯に出場し、高校日本代表の主将。高校通算最多の111本塁打。高校公式戦の通算成績は70試合で247打数100安打(打率4割5厘)、29本塁打、95打点。184センチ、101キロ。右投げ左打ち。家族は両親と弟。父克幸さんはラグビーのヤマハ発動機監督。