阪神ドラフト1位の馬場皐輔投手(22=仙台大)が、独特の調整法で大物ぶりを漂わせた。2日、沖縄・宜野座キャンプで初めてブルペン投球を行った。金本知憲監督(49)が見守る中、変化球を多投。その理由は「縫い目に指が掛かったことを感じる」。直球を磨く調整の一環でユニークなもの。独自&マイペース調整で、実戦デビューも慎重に時期を探っていく。
ブルペンに入った馬場の表情はこわばっていた。無数のシャッター音が響く。真横には詰めかけたファンが大勢。「いつも以上に硬くなってしまった。こんなに多くの人の前でピッチングするのは初めてで緊張した」と振り返ったが、それでも貫いた独自調整に意志の強さが表れていた。
キャンプの初投げは通常なら速球中心だが、馬場は違う。39球を投げ「ストレートと変化球の割合が5対5になるようにした」という。半分が変化球なのだ。持ち球の7種類の変化球のうち、2種類のスライダー、カットボール、スプリットの4種類を試した。変化球多投の理由は…。「ちゃんと指先に引っかかる直球を投げたい。縫い目に指が掛かったことを感じて(捕手の)ミットまで強く、いいボールを増やしていきたい」。独特の調整法で「強い直球」を追い求めていた。「変化球を投げながら、自分のリズムをつかめるように」と、1球1球の指の掛かりに集中し、リリースの感覚を確かめた。
ブルペン後方から見守った金本監督は「変化球に自信を持っているんだろうという感じですね。もう少し球のスピードが出てくるんじゃないかな」と期待を膨らませた。実戦については「ちょっと、遅めにするのかな。まだ100%じゃない状態だと思う」と説明。早期の実戦デビューは予定になく、じっくり鍛えて時期を探る。初体験の投球を終えた馬場は「プロのユニホームを着たので気が引き締まる。場数を踏んでいけば大丈夫だと思う。1日ずつを積み重ねることが大事」。自らのペースも、調整法も崩さず、プロの道を突き進んでいく。【真柴健】