巨人高橋由伸監督(42)が五輪に学ぶ。沖縄キャンプの26日、日本代表が奮闘した平昌冬季五輪(ピョンチャン冬季オリンピック)に思いをはせた。金メダル大本命の重圧の中で頂点に立ったアスリートの精神力に感服し、エースを最大限に生かす戦略の重要性を改めて感じた。キャンプも終盤を迎え、五輪力をチーム強化に浸透させる。
五輪の情熱は、高橋監督の心にも伝わっていた。日課の早朝ランニングを終え、平昌五輪を思い返した。「小平、羽生、高木(美帆)」と名前をそらんじた。挙げたアスリートは絶対的大本命といわれ、最もまばゆいメダルを手にした者たちだった。
高橋監督 金メダルを取るといわれている中で、プレッシャーと闘いながら、4年に1度の戦いでしっかり結果を出すメンタルはすごい。一発勝負の中で結果を出すんだからね。
巨人も長年、常勝といわれている中で戦い続けている。感じる重圧には共感できる思いがある。だから宿舎に戻れば自然とテレビのチャンネルは五輪に合わせていた。
パフォーマンスを最大限に発揮するために鍛錬を積むだけでなく、戦略が重要性を増す。スピードスケートの女子団体追い抜きには、その要素が詰まっていた。「準決勝で選手を入れ替えるとか、いろいろ策があるんだなと」。決勝には起用しない菊池を準決勝で投入。エース高木美の周回数を0・5周減らし3周とし、体力を温存した。一方、勝負どころの決勝では高木美に3・5周を任せた。
巨人に例えるなら高木美は菅野だ。「一番いいピッチャーをどれだけ多く投げさせるか、というのを考える」。菅野の過去のシーズン最多は26試合での先発。体調を見極めながら、ローテ間隔を縮めるなど、26試合にプラスアルファをつけることでチームの成績にも色が出てくる。
昨年は11年ぶりにBクラスに転落し、今季は“金メダル”の大本命とは言えない。だがマススタート女子で世界一になった高木菜那のように最終カーブでの逆転の展開もある。「負けていい戦いなんてない。常に勝たないと」が信条の指揮官。名門の首に金メダルをかけさせる。【広重竜太郎】