西武3位伊藤、14年豊田以来の新人開幕1軍切符

西武伊藤翔(2018年3月10日撮影)

 西武のドラフト3位、伊藤翔投手(19=四国IL・徳島)が開幕1軍をつかんだ。

 オープン戦は5試合に中継ぎ登板し、計7回2/3を1失点。防御率1・17と安定した数字を残した。西武の新人投手で開幕を1軍で迎えるのは14年豊田以来、4年ぶり。「オープン戦でやってきたことを、しっかり出したい。どんな場面でも腕を振って投げていきたい」と決意を新たにした。

 高校卒業後、独立リーグでのプレーを選んだ。大学からの誘いもあったが「毎年NPBに行けるチャンスがある」道を選択した異色の右腕。1年でも早くNPBの舞台に上がりたいという強い思いが、成長を促した。徳島時代の昨季は、高知に在籍した米メジャーで555本塁打のマニー・ラミレスとも対戦。持ち味のスライダーで空振り三振を奪い「大きな自信になりました」と振り返る。その武器をさらに磨き、アピールし1軍切符を手にした。

 春季キャンプから1度も2軍降格なし。土肥投手コーチは「度胸の良さを評価した。開幕1軍にすることで、他の投手が何か感じてくれれば」と投球だけでなく、競争面での効果にも期待を込めた。ルーキー右腕はロングリリーフを担う予定。まずスタートラインに立った。本当の勝負はここから始まる。【佐竹実】