<日本生命セ・パ交流戦:阪神3-6ソフトバンク>◇30日◇甲子園
バットに当たる予感がない。阪神ロサリオが打席で空振りするたび、甲子園にため息が充満した。3点を追う6回1死一塁。ボールが先行し、甘く浮いたスライダーを見逃し、並行カウントだ。直後、外角低めスライダーに空を切った。表情を失い、ベンチへ戻る。開幕から何度も見た光景は交流戦に入っても変わらない。
屈辱の3打席連続三振だった。いまや敵に知れ渡っている鉄則がある。「ロサリオは外角スライダー」。2回は外角低め速球に見逃し三振し、4回はスライダーを外角低めに集中され、空振り、空振り、空振り…。パ・リーグ相手でも敵の思うツボで、シーズン43三振を積み重ねた。
我慢の用兵を続けてきた金本監督も怒りを押し殺すような顔つきで、3度の三振を見届けた。「本人に聞いてよ、迷っているのかどうか。同じ球をあれだけ空振りするんだからな。確かに、いいところに来ているんだけどね、ロサリオの時は」と首をかしげた。まだ追う展開の7回には中堅の中谷が一塁に回り、途中交代を強いられた。
2月の沖縄・宜野座キャンプで規格外のパワーを見せつけて開幕前は不動の4番として期待されたが、本番は日本の配球に戸惑う。12日広島戦から打順を5番に下げた。1度は4番に戻ったが、27日巨人戦からは精神的な負担を軽くするため、今度は7番へ。いまも本領を発揮できない。
ロサリオは「(初対戦で難しいか問われ)それもあると思うけど、いい日、悪い日もある。なるべくいい日を続けられるように練習していきたい」と前を向くが、まだ上がり目が見えない。チーム打率はリーグ最低で今季のチーム148得点は12球団最少。低調から抜け出せない打線の象徴になっている。【酒井俊作】