<日本生命セ・パ交流戦:西武10-5阪神>◇3日◇メットライフドーム
1年ぶりの復活星はつかめなかった。3日の「日本生命セ・パ交流戦」西武戦で、44日ぶりの1軍先発マウンドに上がった阪神藤浪晋太郎投手(24)は6回途中7失点で今季2敗目を喫した。虎投のエース候補が昨年5月4日のヤクルト戦を最後に勝ち星から遠ざかる異常事態。しかし味方の拙守、拙攻のなか、藤浪らしい踏ん張りも見せた。今日4日に出場選手登録を抹消されるが、金本知憲監督(50)は復活への兆しを実感。最短で14日日本ハム戦(札幌ドーム)にもリベンジのマウンドが待つ。
最後は悔しい癖がまた顔を出した。強い責任感、勝利への執念が気持ちの高ぶりを生み、ボールを制御できなくなった。一塁ベンチを飛び出した香田投手コーチが球審からボールを受け取る。2者連続四球で交代-。藤浪は事実を受け止め、顔面を硬直させた。
「1点差になった直後。勝負どころ、流れをつかむところだと思って、力んで抑えてやろうとなってしまったんだと思います」
後悔した場面は6回裏だ。直前の6回表に味方打線が4点ビハインドを1点差まで詰め、一気に流れを引き寄せていた。1死から6番外崎に三塁後方へ落ちる二塁打を献上。ここでフォームのバランスが崩れた。7番斉藤彰にこの日初めての四球を与えると、大阪桐蔭高時代にバッテリーを組んだ代打森も歩かせる。1死満塁で降板。救援陣も崩れ、5回1/3を7失点(自責4)で今季2敗目を喫した。
4月20日巨人戦以来、44日ぶりの1軍マウンド。ウエスタン・リーグ4試合先発で防御率0・35の勢いはあった。1回は味方失策からダブルスチールを決められ、本盗と適時二塁打で2点を許す展開。それでも2回からの3イニングは完全投球と一時は持ち直した。「感触はすごく良かった」と振り返った通り、右打者の外角いっぱいへの直球、スライダー系の出し入れも意図は明確。5回の2失点も大崩れしたわけでもなかっただけに、とにかく6回が悔やまれる。
西武榎田との虎ドラフト1位対決に敗戦し、昨年5月4日ヤクルト戦以来の白星はお預け。とはいえ、復活の兆しは誰もが感じ取っている。金本監督は「まずまずですね。次もちょっと期待できる。最後、走者を気にするとストライクが入らなくなる。そこをもうちょっと克服できたら、かなり期待できそうな投球でしたね」と表現。藤浪自身も「(変化球も)いろいろ使えたし、その辺が今までとは違うところだとは思います」と目線を上げた。
今日4日に出場選手登録を外れるが、最短10日の抹消期間なら14日・日本ハム戦から復帰先発が可能。「最後のイニングは反省すべきですけど、ストレートもいい感覚があった。つなげられるようにしたい」。そう遠くないリベンジの舞台へ、一瞬たりとも気持ちは切らさない。【佐井陽介】
▼藤浪の395日ぶりの勝利はならなかった。17年5月4日ヤクルト戦を最後に、2シーズンで公式戦12試合にわたり白星がない。
▼藤浪は1回に1番秋山の中前打から2失点。勝利投手になれない12試合中、8試合で初回先頭打者を塁に出している(3被安打、4四球、1失策)。