プロ注目の立命大・西野啓也捕手(4年=高知)は21日から、感謝と葛藤が入り交じる最終節・同大戦に臨む。
9月中旬の近大戦で一塁帰塁の際に右手薬指を脱臼し、満足した状態でプレーができていない。チームの優勝の可能性こそなくなったが、最終節・同大戦(21日~わかさスタジアム京都)はドラフト会議当日の22日が2戦目。「立同戦はキャッチャーで出たい」と1戦目の捕手復帰を目指してきた。
リーグ戦で背番号39を志願した理由の一つ、オリックス西野真弘内野手が今季限りで現役生活を引退。お互い直接的な面識はないが、オリックス西野からはSNSや記事を通じてファンであることを認知され、今春のリーグ戦で首位打者に輝いたことも報道で目にしていたという。6月、オリックス西野が記者を通じてその話題に触れると、西野啓を「持っている子」と表現。「最後に、固め打ちの逆転で首位打者になりましたもんね」と大健闘でつかんだタイトルをたたえていた。
10月中旬、西野啓は関西学生野球のリーグ戦の試合後、オリ西野の引退を「一緒にプレーしたかったので、さみしく感じます」と振り返った。「長くプレーされていましたし、自分も『プロ野球に行きたい』と素晴らしい目標をいただいたので、感謝しかないです」。和歌山県出身。プロ野球に関心が薄かった少年時代に、ゲームソフト上で選択していたチームに同姓である西野真弘が入団したことから志は高くなった。「勝手ながら…。感謝したいと思います(笑い)」と率直な思いを打ち明けた。
「チームメートが素晴らしいんです」。ドラフト会議目前。仲間をリスペクトしているからこその葛藤が生まれた。13日、首位を走る相手・関大戦に2連勝し2季連続の完全優勝を阻止した。「2日間、勝利できてうれしい。(卒業後に)野球を継続する星野(大和)はいずれプロに行く。素晴らしい選手でうれしいけど、嫉妬してしまうと自分のノイズになる。自分のプレーに集中して、納得したい」。そしてもう一度、「素晴らしい、とんでもない選手」と同期の星野の活躍を素直に受け止めた。
3年秋には神宮大会準優勝に導いた縁の下の力持ち。「自分にできることがあれば、やるだけです」。運命の日と学生最後の集大成へ、ドキドキの数日を迎える。