5月12日に米ニューヨークのマディソンスクエアガーデン(MSG)で日本史上最高峰のビッグマッチに臨む3階級王者ホルヘ・リナレス(32=帝拳)が28日、米国での調整のために日本を離れた。出発の羽田空港では「モチベーションはすごく高いよ。今までで一番!」と声を弾ませた。
WBA世界ライト級の4度目の防衛戦で拳を交えるのは、五輪2連覇で世界最速7戦目で2階級制覇したワシル・ロマチェンコ(30=ウクライナ)。米スポーツ専門局ESPNのパウンド・フォー・パウンド(全階級通じての最強選手)で1位に君臨する「ハイテク(高性能)」だ。世界で誰が次の対戦相手になるのか注目が集まっていた中で、「ずっとやりたかった」と快諾したのがリナレスだった。17歳でベネズエラから単身来日し、技術を培い、一世一代の大勝負を迎える。
米国到着後はロサンゼルスで試合に向けた取材などをこなし、新居を構えるラスベガスで練習に入る。来週から予定するスパーリングには3人のパートナーを用意し、1月のV3戦で対戦して判定勝ちしたゲスタ(フィリピン)も参加するという。
大の日本食好きは、前夜には天ぷらをほお張り、「飛行機に乗るまでにすしも食べていきたいんだけどなあ」と名残惜しそうだった。年齢を重ねて体重コントロールには一層の注意を払うが、「日本食はいいよね」と米国入り後も妻や母に日本食を作ってもらい、減量に入る。
「桜も本当にきれいだったね。見られて良かった」と開花を喜ぶ姿もあった。「この試合に勝てば、もっとチャンスが出てくる」「日本でも試合をしたいね」。まずは世界最強の男を倒し、ニューヨークで花を咲かす。