ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(32=帝拳)が2日、初防衛戦(4月15日、横浜アリーナ)へ向けた練習を都内のジムで公開した。
挑戦者で同級8位エマヌエーレ・ブランダムラ(イタリア)対策を、外国人パートナーを相手にした2回のスパーリングで確認。こまめなジャブで距離感を測りながら、右ストレートを打ち込む好機を多く作り出した。上下の打ち分け、左フックのカウンターなどもさく裂させ、この日で合計100回となった実戦練習での成果を報道陣にアピールした。
「全体的にはいいですが、やはり欲が出て相手を圧倒しようとなってくるとだんだん自分の距離を崩して無駄にスタミナを浪費してしまうところがあった。冷静に戦えるかが課題」。王座を戴冠した昨年10月のアッサン・エンダム戦での反省点を糧にする。
スパーリングの「わな」に気付けたことが大きい。「スパーリングを始めた週からだいたい2週間くらいいつも良いんですね。3週目、4週目にどうしても崩れる。それはスパーの動きに慣れて、どうしても相手を圧倒しようという気持ちが芽生えてくる、そうなると崩れてくるということ。毎試合毎試合そういうことを繰り返しているんですね。それは僕に限らず、みんな波があるというのは、良くなっているからこそ、来る波なんです。それを気付けた」。スパーリングでも「欲」こそが、スタイルを崩す原因。それを周囲からの「何でもやろうとするな」の助言で意識したという。「シンプルで始まり、複雑になり、またシンプルに戻る。またそのパターンかな」と方程式を認識したことで、試合での応用も利かす。
先月には南京都高、帝拳ジムで先輩だった元WBC世界バンタム級王者山中慎介さんが前王者ルイス・ネリとの再戦に敗れた後、引退を発表。「先輩が引っ張ってくれたみたいに、僕自身も自分の後ろ姿を見せないといけない。あれだけ注目される試合でも落ち着いてましたし、周りに気を使わせることもなかった。そういうチャンピオンでいたい」と表情を引き締めて語った。