豪栄道、高安、栃ノ心に明暗 出稽古で3大関集結

出羽海部屋の出稽古で顔を揃えた豪栄道(左)栃ノ心(中)高安(右)の3大関(撮影・加藤裕一)

 大相撲の名古屋場所(8日初日、ドルフィンズアリーナ)を前に、豪栄道(32=境川)高安(28=田子ノ浦)栃ノ心(30=春日野)の3大関が3日、愛知・犬山市に宿舎を構える出羽海部屋への出稽古で集結した。

 初の出来事に熱気が増す中、3人が集中して申し合いを敢行。豪栄道が11勝1敗(栃ノ心に5勝1敗、高安に6戦全勝)栃ノ心が5勝7敗(高安に4勝2敗)高安が2勝10敗だった。

 豪栄道は低く鋭い立ち合いで、2人を圧倒。「いい緊張の中で稽古ができた。気ぃ抜いたらケガする相手だからね。この調子を維持したいです」。7度目のかど番で迎える場所を前に、仕上がりの良さ、先輩大関の貫禄を見せつけた。

 栃ノ心は負け越したものの、先輩大関と肌を合わせて上機嫌だ。「3人でやって、力を試せた。気持ちいいですね」と満足そうな半面、豪栄道に圧倒されたことには苦笑い。同じ出羽海一門で、日頃から出稽古で行き来する相手に「豪栄道関はなかなか(自分の)相撲をとらせてくれない。(立ち合いが、自分より)20センチぐらい低い。速い。すぐ(前みつを)とられる。わかってる、わかってるけど(自分の相撲が)できない」とこぼした。

 高安は3人の中で最も遅く出稽古を打診したと思われる。ただ、この日は精彩を欠いた。最後の一番は栃ノ心ととり、不自然な形で落ちて右腰に違和感を覚えたようだ。稽古後は報道陣の問い掛けに無言だった。