<大相撲九州場所>◇3日目◇15日◇福岡国際センター
新入幕の西前頭15枚目熱海富士(20=伊勢ケ浜)が、東十両2枚目の美ノ海(29=木瀬)を押し出しで下して幕内初白星を挙げた。
鼻血を出すほどの激しい一番を制した。立ち合いから積極的に前に出る。先に前みつを許す厳しい展開になっても、決して慌てない。中学時代に毎食4合の米と1リットルの牛乳を飲んで作り上げた大きな体を生かし体を密着させて圧力をかけ強気な攻めで押し出した。
3日目で記念すべき幕内初白星。「本当に勝ててよかったというのが一番大きいです。(狙っていた)右が入らなかったけど、落ち着いていけました」。初めての懸賞金を受け取り感慨が一層高まった。
初日、2日目と連敗。「全然自分の相撲が取りきれなかった」と悔しさが募る中、2人の助言を生かした。稽古場で胸を出してくれた同部屋付きの安治川親方(元関脇安美錦)からは「幕内は立ち合いの速さが違う、今までのようだと遅れる」と言われ、故郷の静岡・熱海市で声援を送る飛龍高相撲部主将(2年)で妹の武井陽奈さん(17)からも「立ち合いが全然当たれていない」とハッパをかけられた。
自分のために胸を出してくれた親方、テレビで観て気づいた点を指摘してくれる妹。2人の期待に結果で応えた。20歳1カ月と幕内最年少の今場所。ここで満足することはない。「もっと自分の前に出る相撲を取りたい。残り全部、気合を入れて頑張っていきたい」と気を引き締めた。【平山連】