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第8回イングランド大会

17カ国ボイコットで北朝鮮躍進

 イングランド大会予選には70カ国がエントリーしたが、参加したのは51カ国だった。中でもアジア、アフリカの17カ国が、オセアニアを合わせた3地区で出場枠が1つしかないことに抗議して、予選をボイコットしたのだ。

 そこでアジア、アフリカ地区で唯一参加した北朝鮮と、オセアニアからエントリーしたオーストラリアとの間で2試合のプレーオフが行われた。中立地カンボジアで北朝鮮が6-1、3-1と圧勝。初のW杯出場を決めた。

 アジアからは54年スイス大会の韓国以来の出場となった北朝鮮だが、その韓国が大敗していたこともあって期待は薄かった。しかし、1次リーグ1分け1敗で迎えた66年7月19日のイタリア戦で、歴史的な番狂わせを演じた。前半34分、悪質なタックルを仕掛けたイタリアDFブルガレリが左ひざを痛めて退場。10人での戦いを余儀なくされたイタリアに対し、北朝鮮は同42分にFW朴斗翼がスピードに乗ったドリブルで抜け出し決勝弾を決めて1-0で勝った。

 決勝トーナメントに進んだ北朝鮮は、1次リーグでブラジルの3連覇を阻んだポルトガルと対戦。前半22分までに3点をリードした。しかし、通算9得点で大会得点王となったポルトガルFWエウゼビオの4ゴールの大爆発に、最後は3-5と力尽きた。

 北朝鮮は50年代後半から国家としてスポーツ再編に乗り出していた。中でも、1882年に伝来したといわれるサッカーを重視。足腰の強じんさ、粘り強い国民気質を考慮し、下半身を徹底強化した。代表の大半が100メートルを11秒台で走るスピードは、世界に脅威を与えた。

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本田圭佑

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