ブラジルW杯特集

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W杯ヒストリー

第12回スペイン大会

クワトロ・オーメン・ジ・オーロ

 82年スペイン大会は、近代サッカーの幕開けを告げる大会となった。「クワトロ・オーメン・ジ・オーロ」。

 ジーコ、トニーニョ・セレーゾ、ファルカン、ソクラテスで構成されたブラジルの「黄金の中盤」。華麗なパスワークでピッチを支配し、2トップの後方から次々と前線のスペースを突き崩してゴールネットを揺らす。2次リーグ(L)敗退という不本意な結果に終わっても、世界に与えた衝撃は20年以上たった今でも色あせることはない。

 当時主流だった布陣はDF4人、MF3人、FW3人。中盤に4選手を配置したのはブラジルとフランスだけだった。高い個人能力と息の合った連係による攻撃面に目を奪われがちだが、従来と比較して最も特徴的な点は「高い位置からプレス」にあった。ハーフウエーライン付近でボールを奪い、相手が守備を整える前にFWとMF陣による分厚い攻撃に転じる。現在サッカーの基本は、82年大会を機に定着した。

 この大会前年にウルグアイのモンテビデオで、W杯優勝経験のある6カ国(ウルグアイ、イタリア、西ドイツ、ブラジル、アルゼンチン、イングランド辞退で準優勝2度のオランダ)が集う黄金杯が行われた。故障のジーコとファルカンは不在だったが、中盤を軸とするテレ・サンターナ監督率いるブラジルは、欧州無敗の西ドイツなどを倒して脚光を浴びた。

 W杯は2次L最終戦で、優勝したイタリアに2-3で敗れた。後半同点に追いつきながら、引き分け以上で決勝トーナメントに進出できる好条件を無視して攻め続けた。ジーコは「優勝できなかったが、我々は負けたと思っていない」と日本代表監督となった今でも、誇りを大切にしている。

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本田圭佑

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