須藤凜々花がドイツ留学?えっ、結婚は?

須藤凜々花(2017年6月18日撮影)

<連載:須藤凜々花を語り合う(最終回)>

 6月17日のAKB48選抜総選挙で起こったNMB48須藤凜々花(20)の結婚宣言から1カ月以上が過ぎた。事件をきっかけにして、AKB48グループ取材歴の長い日刊スポーツ新聞記者2人とフリーライター2人が集まり、真面目にこれからのAKB48グループはどう進むべきなのかを語り合ったところで、須藤のドイツ留学の一報が…。最終回です。

 C(フリーライター) 現在の須藤はどうなのですか?

 A(スポーツ紙記者) 握手会の須藤の周囲は、関係者や警備員で固められていて、結婚や彼氏に関する話はNGです。ファンが尋ねた瞬間に警備員に止められます。

 D(フリーライター) 言論統制されてしまっているんだ。それではなかなか彼女の本音は聞けないですね。

 B(スポーツ紙記者) そこまで厳しいか~。

 A 現実的に、安全面を最優先に考慮しなきゃいけないので、致し方ないとは思います。ただ、須藤本人は、顔なじみのファンには、本当は自分から言いたいこともたくさんあるみたいです。

 B やはり本音を聞きたいです。

 C 私は、せめて来月で卒業をしたら、その後は言いたいことを言わせてあげた方がいいと思います。

 A ところで、熱心な須藤ファンの皆さんが改めて振り返ると、男性と交際を始めたという昨年末から、たしかに須藤は様子がおかしかったそうです。

 D どういうところが?

 B 常に「てっぺんを目指す」と威勢の良かった須藤が、昨年末のNHK紅白歌合戦の人気投票の時だけは、不自然なことに、1度もファンに投票を呼び掛けたり、意気込んだりしなかったそうなのです。当時からファンの間では「何で?」と首を傾げていたそうで。

 A 年が明けても、いつもなら真っ先に「総選挙1位を目指す」などと宣言するのに、ファンが握手会で「早く目標順位とか表明して」と尋ねても、しばらくは、はぐらかされていたそうです。「今、丁寧に振り返ると、我々須藤ファンの方が総選挙に対して、過去最高に盛り上がっていたので、その圧に押された感じで、彼女が立候補へ気持ちのスイッチを入れたような節があったんです」と話していました。だから須藤ファンは、「交際当初からアイドル活動と恋愛の間で葛藤していたのは事実だろう。そして、ファンの声を受けて、総選挙に真剣に臨んだのも事実だろう」と。

 C つくづくファンは本当に優しいね…。

 B 何十人もの熱心な須藤ファンのLINEトークでも、よくネットに書き込まれたような「(投票に使った)金を返せ!」という意見だけは、一切ありませんでした。たとえ、裏切られたとの思いや憤りがあっても、恨みつらみなんて言わないし、気持ちは分かってあげようとしていて本当に優しいんです。だからこそ、やっぱりファンの方々も、彼女の口から真実を聞きたいと思っていらっしゃるはずです。

 D 今の全く話させてもらえないという状況、彼女が自由さを発揮できないのは良くないです。だから、繰り返しだけど、ラップバトルのような本音を言える場をエンターテインメントとして用意するのが1番いいと、私は思います。自由さのないAKB48グループ、不自由なAKBは、魅力がなくなってしまう。言論統制されている須藤なんて、私は見たくもないですよ。

 C もともとこんな子が出てくること自体、AKB48グループでしかありえなかったし、その子が牙を抜かれなきゃいけなくなることも、まず普通のAKBじゃ見られない光景です(苦笑い)。

 D 誰も牙を抜かれたトラを見に動物園にはいかないですよ。

 C 須藤がSHOWROOMでゲリラ生中継して、本音をしゃべったら、話題になるんだけれど(笑い)。

 A トラも恋をしてしまうと、ただの女の子でした(苦笑い)。

 D 哲学者でも革命家でもなく普通の女の子でした(苦笑い)。

 C 若いっていいよね。何でも飛び越えられちゃうんだから(笑い)。

 D もしも、須藤が宣言後も堂々とし続けてくれていたら、回りへの印象も変わったと思うんです。我々に「ただの1人の女だったんだ」などと言われないように、この結婚宣言までの行動を、彼女が生きて勉強してきた「哲学」で説明しきっていたら、世論までも論破しきってたら、見え方は絶対に違ってたんですよね。

 B 軸がブレるどころか、キャラクターが変わったようにまでなっちゃいましたからね、今は…。

 D そこがスケールダウンで、今、残念です。

 A とにかく、なかったことにしようとしつつある今の雰囲気と、牙を抜かれてしまっている今の彼女はもったいないです。

 D もう1回、彼女の価値が上がることがあってもいいと思っています。

 A 私も同感です。須藤にしかないものというのは、確実にあるわけだから。そして、AKB48グループとしては、アイドルとしては邪道な行為だったけれど、今回のことでいま一度、AKB48自体に、すごく注目が集まりました。須藤が出たから、純潔アイドル渡辺麻友や、スピーチで糾弾した高橋朱里や岡田奈々の正統派アイドルとしての存在感も増した。本当は全体としてはいい流れなのです。無かったことにする必要はありません。

 B せっかくすごいことが起きたのだから、アイドルファンや世間が、あらためて「アイドルとは何なのか?」を問い続けられるようにしていけばいい。AKB48グループの中では、この問題を問い続けることを、活動の軸、テーマにしていっていいとも思います。

 C 「アイドルは恋愛禁止か否か?」。世間はいつもその答えを求めがちですが、実は、これは禁止にしようが曖昧のままにしようが、大差はないのです。アイドルが存在する限り、恋愛問題は絶対に無くなりません。明確に禁止にしたら、必ずみんながルールを守るようになるという話ではないから。

 A 禁止にしても、アイドルも人間だから、絶対に恋愛してしまう子は出続けますから。

 C 例えば、ほかの人気アイドルグループのファンの中には「こんなことウチではありえない」って主張する人も、この1カ月でたくさん出てきたんだけれど、絶対にどこにでもあるし、常に起こり得る問題だと思っています。

 B いつか、現役アイドル、メディア、ファン、一般層が集まって、この事件について、あらためて討論してみたいですね。

A と、ここで対談は終わるつもりだったのですが、急きょ、須藤の新ニュースが飛び込んできました。新アルバムのPRメッセージで、「今、思うこと」というお題に、「私はドイツで博士号を取ってきます」と卒業後の進路と思われることをつづりました。尊敬する哲学者ニーチェの母国ですね。

一同 (あっけにとられた顔で)……。

A いや(汗)、皆さんのお気持ちは、さすがによく分かりますよ! そりゃあ、こうなるとさじを投げるか、苦笑いしか浮かびませんよね(苦笑い)。

D 結婚の話はどこにいったの? あれだけ大きな花火を打ち上げたのに…。

C いったい彼女は何をしたかったのか、余計にわからなくなってしまったね。

B 結婚宣言に続いて、ここまで大きなことをぶち上げ続けると、もはや「永久電池」の発明まで宣言していたアントニオ猪木の領域ですね(笑い)。

A 総選挙とその後の世間の反応を受けた後に思い至った具体的な進路なのは明らかなので、須藤ファンから聞く彼女の性格と、我々が知る彼女から推察するに、少なからず「虚勢を張った」感は否めませんね…。

D 留学するのは自由ですが、さすがにきちんと説明責任を果たしてからにすべきです。そうじゃないと、「結局、あの結婚宣言は何だったの?」とツッコまれるだけですから。帰国後にタレント活動をするとしても、ツッコミの余地が多すぎては、こうやって味方、理解者が、どんどんいなくなってしまいます。

A メッセージをよく見てみて下さい。NMB48のことを「ここには愛しかなかったです。愛はここにしかなかったです!!」とも書いてあります。あれっ、彼氏のところに愛は? これって、さらっと破局を報告してるんじゃないでしょうか!

B ここまで真剣に語ってきた我々は一体何だったんでしょう(苦笑い)。まぁ、こうなったら本当にドイツに行って、今「虚勢を張った」と言った我々を見返すほどの説得力のある実績をつけて、またいつか何らかの形で公の場に登場してほしいですね。

A 何となく、きれいに締めようとしないでください(笑い)。

C ドイツでもなんでもいいんですけど、悲しいことに、もはや誰も彼女のことを話題にしなくなったことが、本当に黒歴史みたいな悲しい結末になってしまって、誰も彼もが損をした感じになってしまいましたね…。一瞬話題になったけど、台風みたいに過ぎ去っただけで、なんかもったいなかったなぁ…。

A Dさんがおっしゃるように、8月30日の卒業公演では、説明か本音を話してくれることを望みましょう。須藤ファンは、「意地でも本音は言わない子だし、自分の行動を無理やり正解にしたので、今さら間違いに気づいても、性格上、撤回できないのです。我々が悟ってあげるしかないんです」と言われています(苦笑い)。最後に「あの場では間違いでした!  ファンも裏切ってしまいました!しかも意地張って正当化しちゃいました! パニクっていました、ごめんなさい!」と言えたら、うまくまとまると思っています(笑い)。(終わり)