近年アメリカではLGBTのセレブたちの存在感が日に日に増している。LGBTとは、レズビアン(女性同性愛者)、ゲイ(男性同性愛者)、バイセクシュアル(両性愛者)、トランスジェンダー(心と体の性が一致しない人)を指す。アメリカの「国民健康調査2014」によると、アメリカ国民の1.6%がゲイかレズビアン、0.7%がバイセクシュアルだと自覚している。不思議なことに、国民の多くは4人に1人がLGBTであると勘違いしている。LGBTをめぐる社会問題の注目度の高さを示しているようだ。
その社会問題は多岐にわたる。受け入れてもらえないことを恐れて自らがLGBTであると周囲に言えず、孤独に苦しむ人々。学校でいじめにあったり、仕事場で差別されたりする人々。2013年にゲイであることをカミングアウトした俳優ウェントワース・ミラー(44)は、悩んで自殺未遂をしたと明かしている。2015年6月に同性婚がアメリカ全国で認められたことは大きな一歩となったが、この最高裁の判決が賛成5、反対4だったことも示すように、国民の4割近くが同性婚を支持しないという状況である。
自らもLGBTであるセレブたちは少しでも世界を変えようと、カミングアウトしている。エレン・デジェネレス(58)は1997年にテレビでレズビアンであると公言。エレンの番組はキャンセルされ、その後3年間も仕事のオファーが来なかったという。しかしトーク番組の司会として再び人気を集め、今ではアメリカのLGBTコミュニティーをリードする存在となっている。「JUNO/ジュノ」(07年)でアカデミー賞にノミネートされた若手女優エレン・ペイジ(29)は、2014年にLGBTの人権擁護団体「Human Rights Campaign」のイベントで同性愛者であるとカミングアウト。世界に向けてカミングアウトするという勇気ある行動を多くの人が称賛した。
今はテレビで日常的にLGBTを目にする時代。「glee/グリー」などの教育的なドラマはもちろん、「ヴァンパイア・ダイアリーズ」や「ワンス・アポン・ア・タイム」など多くのドラマにLGBTのキャラクターが登場している。観客の側でも同性愛のカップルを応援するファンが増えていて、ドラマの「ベスト・カップル賞」に同性愛カップルがノミネートされることもあるほどである。
“自由の国”を誇りにしているアメリカ。性的指向も完全に自由になる日が実現するよう、セレブたちが働きかけている。【ハリウッドニュース編集部】