声優徳井青空の原作漫画アニメ化も「出演しない」

「まけるな!! あくのぐんだん!」のアニメ化を喜ぶ徳井青空(撮影・村上幸将)

 声優の徳井青空が、漫画誌「月刊ブシロード」で連載中の4コマ漫画で、17年春のアニメ化が決定した「まけるな!! あくのぐんだん!」の、主要声優キャストが23日深夜、発表された。

 宇宙征服を夢見て地球を侵略しに来た宇宙人「あくのぐんだん」の首領・ドン様を、アーノルド・シュワルツェネッガーから日本語版吹き替えの声優として公認されたことで知られる、玄田哲章が演じる。ドン様の部下のペプちゃんを、「ONE PIECE」のウソップ役などで知られる山口勝平が演じる。

 同じくドン様の部下のチクちゃんを「新世紀エヴァンゲリオン」の渚カヲル役などで知られる石田彰が、謎のセーラー服美少女ネル様を「幻影ヲ駆ケル太陽」の白金ぎんか役などで知られる巽悠衣子が演じる。アニメーションは名門のタツノコプロが制作し、監督は京極尚彦氏、音響監督は長崎行男氏が務める。

 徳井は原作者としての立ち位置にこだわり、声優としての出演はしない方針を固めている。日刊スポーツの単独取材に応じ、アニメ化への思いと声優として演じないと決めた真意を明かした。

 -アニメ化について

 私がたった1人で3年半、ずっと書いてきた漫画に、ついにアニメ化のお話が来て決定しました。突然、幸運すぎて、宝くじが当たったような気持ちで非常にうれしく舞い上がっています。京極監督が、すごく気合を入れて丁寧に作ってくださっている。たくさんのスタッフさんの手によって、キャラが動いてしゃべり出すのが、非常に楽しみで仕方ないですね。

 -タツノコプロ制作について

 あのタツノコプロが…作品を家でテレビで見ていたので、自分の作品のアニメを作っていただくのは、メチャメチャうれしいです。すごいですね。

 -アニメになることは、まだ現実味がない?

 アニメ化になったらいいなぁと夢を語ってはいたんですけど、現実的ではないだろうなと思って書き続けていました。いまだに現実味がなくて、キャストも発表しましたけど本当に言っちゃっていいのかな…みたいな。あとから、やっぱりなしってなっちゃったら、どうしようかと思います。

 -大御所の玄田さんを中心とした実力派をキャスティング。決定する会議にはどの程度関わったのか?

 脚本の会議もキャスティングの会議も毎回、出席して、話を聞いてという感じだったんですけど、音響監督さんたちのアイデアで玄田さんの名前が挙がっただけで驚きました。こんな若造の漫画の作品に、本当に声を当ててくれるのだろうかと思いました。(ドン様に)確かに声がピッタリだなと、ビビビっときました。メチャメチャ楽しみですね。アフレコはこれからです。

 -声優としては演じない

 そうですね。私の考えで一切、出演しないことに決めております。ただ、せっかく原作者なので、顔出しもいつもしているので、宣伝隊長というか、率先して「まけるな!! あくのぐんだん!」を世に広めていけたらと思っています。

 -なぜ、出演しないことにこだわるのか

 やっぱり、自分が作って自分が出演するって、すごい難しいことで…うまくいくのって、本当に限られると思うんですよね。なので私は(原作者)1つだけに集中することにしました。

 -人気声優はアフレコに加えイベント、週末にはライブなど多忙…どうやって漫画を書いている?

 夜11時から12時に家に帰ってきて、お風呂に入ったりとかして大体、深夜1時から朝4時くらいまでが(執筆の)作業の時間で、そこから4時間寝て、仕事に行くみたいなスタイルです。液晶タブレットで書いていますね。アシスタントはいません。家では、かなり孤独な作業で応援してほしいなと思う時がありますけど、ファンの方から「楽しみにしています」とメッセージをいただくと、励みになります。大変なんですけど、やりがいがあって書いている時は楽しいので、こういうこと(アニメ化)もあり、やっていて本当に良かったと思います。

 -よくアイデアが浮かぶ

 何とか、ひねり出していますね。難しいなと感じることがあります。

 -ファンにメッセージを

 みなさんのおかげで、このたび「まけるな!! あくのぐんだん!」のアニメ化と単行本化が決まりました。ぜひ、皆さんの力で盛り上げていただければと思いますので、応援よろしくお願いします。

 徳井は、アニメ「まけるな!! あくのぐんだん!」の宣伝のため、チバテレビの番組「ナイツのHIT商品会議室」(金曜午後10時半)に、3月3日放送分から同24日放送分までの4週にわたって出演する。歌唱する場面もあり、ファン必見だ。【村上幸将】