渡部篤郎と橋本環奈でフジ日9「警視庁いきもの係」

「警視庁いきもの係」に出演する渡部篤郎と橋本環奈

 フジテレビは、7月・日9ドラマとして、警視庁総務部総務課・動植物管理係(架空の部署)の鬼警部補と新米巡査のコンビが、動物の生態をもとに事件解決に奔走する異色コメディーミステリー「警視庁いきもの係」を放送する。

 日9ドラマ枠で動物が活躍するドラマを放送するのは、「マルモのおきて」(フジテレビ系/2011年4月クール)以来、6年ぶりとなる。原作は、作家にして、映画「名探偵コナン から紅の恋歌」(2017年4月公開)の脚本なども手がける大倉崇裕の「小鳥を愛した容疑者」、「蜂に魅かれた容疑者 警視庁いきもの係」、「ペンギンを愛した容疑者 警視庁いきもの係」、「クジャクを愛した容疑者 警視庁いきもの係」(いずれも講談社)。

 とある事件で負傷し、前線の捜査から外された元捜査一課の鬼警部補・須藤友三(すどう・ともぞう/48歳)が配属されたのは、容疑者や行方不明者などのペットを保護する窓際部署の“警視庁総務部総務課・動植物管理係”(通称=警視庁いきもの係)。そこで須藤が出会ったのは、獣医学部卒の動物マニア女子・薄圭子(うすき・けいこ/22歳)巡査。人間よりもむしろ動物をこよなく愛し、わが道を突き進む圭子に怒り心頭の須藤だったが、圭子は現場に残されたペットの様子を手がかりに、その豊富な知識と鋭い観察力から驚くべき推理を展開し、結果、須藤と圭子のコンビは次々と事件を解決することになる。

 主人公・須藤は、「元捜査一課の鬼刑事」。半年前までは捜査一課に所属、たたき上げの鬼刑事としてならしていたが、ある事件で銃撃を受け負傷。そのため、捜査の最前線から外され、窓際部署の“いきもの係”に飛ばされた。現場への未練は強く、戻りたいと願いつつも、警察の組織をよく理解しているからこそ、それが難しいことも同時に理解していた。年齢的にも若手に道を譲るべきだと考え始めており、かつてのような捜査への情熱を失いかけていたが、“いきもの係”としての初仕事で圭子と出会い、圭子の動物に関する知識の助けを借りて事件解決をしてしまったことをきっかけに、再び情熱を持ち始める。

 そんな須藤を演じるのは、「ケイゾク」(TBS系/1999年1月クール)、「外事警察」(NHK/2009年)、「ビター・ブラッド~最悪で最強の親子刑事~」(フジテレビ系/2014年4月クール)など、数多くの刑事ドラマで印象的な刑事を演じてきた渡部篤郎。渡部がテレビドラマで主演を務めるのは、「お義父さんと呼ばせて」(カンテレ制作フジテレビ系/2016年1月クール)以来となる。また、渡部がフジテレビ連続ドラマで主演を務めるのは初めて(2012年、主演を務めた「松本清張没後20年特別企画・危険な斜面」は単発ドラマ)。

 ヒロイン・圭子は、「動物マニアの新米巡査」。幼少期から動物に対しての異常な興味と天才的な記憶・考察力を発揮、大学では獣医学を専攻していた。動物についての広く深い知識はもとより、飼育法や治療にも詳しく、生物学やアニマルセラピーなどにも精通する“動物マニア”。しかし、その深い愛情は動物にのみ注がれ、基本的に人や事件そのものにはあまり興味はない。そんな圭子を演じるのは、映画「ハルチカ」(2017年3月4日公開)、映画「銀魂」(2017年7月14日公開)、映画「斉木楠雄のΨ難」(2017年10月21日公開)などに出演、女優としての今後が今、最も期待されている橋本環奈。橋本がテレビドラマでヒロインを務めるのは今回が初めて。また、渡部と橋本は、今回が初共演となる。

 キャリアや年齢差(渡部篤郎49歳、橋本環奈18歳/31歳差)のある2人が、どんなコンビぶりを見せてくれるのか、楽しみだ。なお、橋本は圭子を演じるにあたり髪を切るが、この模様を6月6日(火)に「LINE LIVE」で生中継する予定となっており、こちらにも注目が集まる。

 渡部、橋本の他にも、「警視庁いきもの係」には、若手注目株や実力派俳優がずらりとそろう。須藤の後輩で、捜査一課時代には須藤とコンビを組んでいた警視庁捜査一課所属の巡査部長・石松和夫(いしまつ・かずお/33歳)に三浦翔平。須藤の元同僚で上昇志向が強く、窓際部署に左遷された須藤を軽んじている警視庁捜査一課所属の係長にして警部・日塔始(にっとう・はじめ/42歳)に長谷川朝晴。一見、ギャル風の見た目だが、意外な洞察力を持ち合わせている警察博物館の受付嬢・三笠弥生(みかさ・やよい/23歳)に石川恋。定年退職した元刑事で、現場経験のない圭子に事件捜査に関するアドバイスを送る二出川昭吉(にでがわ・しょうきち/68歳)にでんでん。日塔、石松のもとで働く警視庁捜査一課所属の巡査・桜井薫(さくらい・かおる/28歳)に清原翔。須藤の元上司であり、ある考えのもと須藤を「警視庁いきもの係」に異動させた警視庁捜査一課管理官(警視)・鬼頭勉(きとう・つとむ/55歳)に寺島進。「警視庁いきもの係」で唯一の事務担当職員として働き、何かと須藤たちを気遣う警視庁総務部総務課・事務担当職員・田丸弘子(たまる・ひろこ/52歳)に浅野温子。そして、第1話で圭子に助けられ、その後、総務課の飼い猫となったナオミ(なおみ/?歳)には、映画「高台家の人々」(2016年6月4日公開)でも存在感を示したスター猫のティティ(猫種:スコティッシュフォールド)。確かな演技力を持つ、さまざまな年代の俳優陣が脇を固めることで、このドラマにさらなる奥行きや幅を与えることは間違いない。

 また、上述した豪華キャスト陣の他にも、毎回さまざまな動物たちがゲスト主役として出演するのも「警視庁いきもの係」の魅力の一つ。レギュラー出演するスコティッシュフォールドのティティをはじめ、第1話のゲスト主役としてジュウシマツ(小鳥)、第2話のゲスト主役としてペンギン、他にもヤギ、フクロウ、リスザルなどが出演。犬や猫といったポピュラーな動物だけではなく、バラエティーに富んだ動物たちが数多く出演する点に注目が集まる。しかも、それぞれの動物特有の生態などが、事件解決の鍵を握っているため、須藤と圭子が事件の謎解きをしていく様子を見ながら、自然と動物たちに関する蘊蓄(うんちく)を学ぶことができるという仕組みだ。