妃海風ワクワク届ける!宝塚退団後初コンサート開催

宝塚歌劇団退団後、ファーストコンサートが決まった妃海風(撮影・滝沢徹郎)

 昨年11月に宝塚歌劇団を退団した元星組トップ娘役の妃海風(ひなみ・ふう=28)が、本格的に仕事を再開することが18日、分かった。今年4月に芸能事務所に所属してから初の大舞台で、10月に初のファーストコンサート「Magic!」を開催する。コンサートへの意気込みや今後の芸能活動、アラサー女子としての結婚観などを聞いた。

 すごく陽気でパワフル。そして、少しだけ“不思議ちゃんキャラ”が入った妃海。宝塚を退団してから約9カ月がたち、初のコンサートを10月に大阪と東京で行うことが決まった。「宝塚では(星組の)組子が80人いて、トップになっても相手役がいた。だから1人で全部やるのは初めて。今からそわそわ、ドキドキするけれど、同時にワクワクもしています」。

 具体的な公演内容はまだ固まっていないが、ディズニーランドのような「作り込まれたファンタジーのトキメキの世界」を歌唱やダンス、トークなどで表現するという。「ファンの人はもちろんですが、宝塚や妃海風を全く知らず、何かにワクワクしたいと思っている人にも来てほしい」とアピールした。

 音楽学校と歌劇団を合わせると、宝塚生活は9年半に及んだ。「大好きな世界ですごく幸せでした。でもプライベートが全くないので、ぶらぶら買い物をしたりランチをするなんて1度もない。『初めまして』とあいさつをする人も、ほとんどいなかった」という。そんな生活が今年4月に芸能事務所に入ってから一変した。「歌とお芝居、おしゃべりとダンスしか知らなかったので、退団後は、初めましての人に会うたびに刺激をもらってビックリしています」。“籠の鳥”ならぬ“宝塚の鳥”だったと実感する毎日だという。

 今後は歌手、女優、タレントなど「すべてに挑戦したい気持ちがある」。目標は松田聖子だ。「すごく大好き。往年のアイドル時代も現在も『松田聖子』という世界観を完全に作り込んでいる」と目を輝かせた。

 アラサー女子として、結婚観を聞くと「『とりあえず結婚したい』という意味が分からない。大切なのはハート。私は、心のトキメキスイッチを押してくれる人が現れたらその時が結婚のゴーサイン。すぐかもしれないし、70歳や80歳でも構わない」という。

 よく笑い、表情も豊か。飾らない人柄で人気の妃海は、芸能界という大海原でも大きく羽ばたこうとしている。【松本久】

 ◆妃海風(ひなみ・ふう)1989年(平元)4月12日、大阪府生まれ。09年に宝塚歌劇団入団。星組に配属。12年に「めぐり会いは再び2nd」で新人公演初ヒロイン。15年5月から北翔海莉の相手役として星組トップ娘役。16年11月に退団。愛称「ふーちゃん」「セブ」。164センチ。血液型B。