かわいいの天才・星野みなみ乃木坂のなごみ担当自認

写真集「いたずら」を手にする乃木坂46星野みなみ(2018年4月4日撮影)

<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>

 乃木坂46の星野みなみ(20)は、独特のマイペース妹キャラでファンやメンバーから愛されており、ルックスレベルが高い乃木坂46の中でも「かわいいの天才」と言われるメンバーだ。

 先月発売したファースト写真集「いたずら」(白夜書房)では、かわいらしく舌を出した表紙の写真をはじめ、ランジェリーショットにも挑戦している。写真集の帯には、「誰もが認める『かわいいの天才』が初めて見せた本気」とうたわれている。「かわいいの天才」。当の本人はこのフレーズについてどう思うのか、聞く機会があった。

 1998年(平10)2月6日、千葉県生まれ。妹キャラだが、私生活では妹がおり、長女だ。小さい頃から、両親の愛をいっぱいに受けて育った。「かわいいお洋服ばっかり着させてもらって、写真の数もすごく多かった。親が心配性過ぎて、ご飯も全部すりつぶしてくれたりして、あまり挑戦させなかった。だから、昔は好き嫌いが多かったですね。甘やかされてました」と笑う。

 学生生活は「本当に普通でした」という。中学時代について「地味でもなければおしゃれなタイプでもなかったです。割と元気なグループにはいましたけど、オシャレ番長みたいな子について行くだけ、みたいな。友達からかわいいって言われたこともなかったですよ」と振り返った。ただ、友達と原宿に行くと、スカウトから声をかけられたという。「部活で日焼けもしていたし、おしゃれもしてなかったんですけどね」と首をかしげる。

 中学2年だった11年8月、乃木坂46に1期生として加入した。翌12年2月のデビューシングル「ぐるぐるカーテン」では最前列の「七福神」メンバーに選ばれた。グループの中でも年少組、「七福神」の中では最年少だった。「一気に環境が変わりました」と振り返る。

 当時は口数も少なく、どう振る舞っていいか分からなかったという。「平日は学校通ってましたし、そもそも乃木坂が仕事ということが認識できてなくて、習い事の延長線上って感じでした」。周囲やファンから、キャラクターを100%理解されているわけでもなかった。「当時は『やる気ない』と見られていたと思います」と話す。

 13年7月の6枚目シングル「ガールズルール」で、前から3列目にポジションが下がった。さらに同11月の7枚目「バレッタ」で初めて選抜から外れた。ただ、悲観的ではなかったという。「3列目になったら、前に人がいて気持ち的にも楽になった部分があって。選抜から外れた時は『今までありがたかったんだな』と実感しました。高校生になって、考え方も少しずつ変わっていきました」と当時の心境を明かす。

 「変に自分を作るのは無理だし、長く続かないから、とりあえずは自分らしくいようと思いました」。次第にキャラクターも浸透してきた。独特の癒やし系ボイスがフィーチャーされ始めた。15年6月に文化放送「乃木坂の『の』」で発表された「好きな声選抜」ではグループ1位に輝いた。バラエティー番組で声を発すれば、わがままな言動でも全員から「かわいい~」と言われた。グループきっての男前キャラ若月佑美(23)からも「みなみの『妹感』は天才」と絶賛、羨望(せんぼう)される。

 16年9月に3期生も加入し後輩も増えてきたが、妹キャラは盤石だ。「後輩が入って来るたびに『これでいいのかな』って思いつつ、ありがたいと思うし、厳しくされるより褒めて伸びるタイプだと思っているので、それくらいのほうがいいのかな、うん」とうなずく。3期生とも仲がよく、「桃ちゃん(大園桃子=18)からも『みなみちゃん』って言われているんですよ」とうれしそうに話す。

 アイドルによっては、「かわいい」より「きれい」と言われるほうがうれしい、という意見もある。「18歳の時に1回、大人になってみたいと思って、大人っぽいグラビアをやらせていただいたりしたこともありました。でも、半年ぐらいで無理だと思って諦めました」と笑う。「結局、黒よりピンクのほうが好きだし、好みも変わらなかった。これからも(かわいいの)一筋でいこうと思います」と宣言した。

 張り詰めた雰囲気でも、星野が口を開くと場が和む。乃木坂46の中でも貴重な存在だ。「こんなに自由にやってていいのな、って思います。心配です」と苦笑いするが、「真面目なことを深刻にアドバイスするより、ポップに『頑張ろうよっ!』っていうほうが自分に合っている。真面目なことはちゃんとお姉さんたちやキャプテンが言ってくれるし」と役割を自覚もしているようだ。「乃木坂のなごみ担当でいられればいいですね。フフフ」。乃木坂46には、無邪気に笑う「かわいいの天才」がいる。