<WBC:オーストラリア-日本>◇1次ラウンドB組◇12日◇東京ドーム
WBC侍ジャパンの日本ラウンド第4戦となるオーストラリア戦のPV(パブリックビューイング)が12日、東京タワー横のスタジオ「スターライズタワー」(東京都港区)で行われた。
先発4本柱のトリでマウンドにあがったのは山本由伸投手(24)。ものまね侍も満を持してお笑いタレントいでけん(38)が「山本申伸(もうしのぶ)」としてなりきった。試合開始から1度も座らずに“本家”が大画面で投球するたびに4回をシャドーで投げきった。時折、テレビ中継のリプレイ画像のように球をリリースする瞬間に動きを止めたりしながら観客の笑いを誘っていた。
山本が無失点でマウンドを降りると、いでけんは目を潤ませながら「これを…この会場で躍動できることを待ちに待っていました」と紅潮した顔で言葉を詰まらせた。
昨年のサッカーW杯でPV会場になっていた。いでけんはスコットランドリーグ、セルティックに所属するFW古橋亨梧(28)になりきって髪の毛も金髪に染めて待っていた。古橋は日本代表から漏れた。
「もうね、大泣きですよ。古橋さんは悪くない。むしろリーグ得点王でしょ?かといってサッカー協会にも恨みはない。仕方ないんだけど、このPV会場に来たかった」と話し「最高です。お客さんと一緒に応援できるこの舞台やって来ることができた。感無量です」と言葉に力を込めた。
春日部共栄高では野球部で投手だった。県4強までいったが甲子園は遠かった。東京情報大学に進学し、野球部に入り千葉リーグではシーズンで防御率2位の成績も残す制球力を武器にしていた。社会人チームから声はかかったが「どうしてもお笑いの世界にいきたくて、ネプチューンのホリケン(堀内健)さんにあこがれて芸名も『いでけん』にしたんです」と話す。
周囲から山本由伸に似ていると言われてフジテレビのバラエティー特番「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」の最終オーディションに合格してから、スポーツモノマネの道に踏み込んだ。この日は試合前から会場のあちらこちらに飛び込むように足を運んで、山本の投球を目の前で披露して回った。
「生きている感じがする。お客さんが気持ちよく応援できるようにひたすら頑張る。21日の決勝まで僕は座りませんよ!」と会場で叫んでいた。【寺沢卓】