藤井聡太叡王(竜王・名人・王位・王座・棋王・王将・棋聖=21)に伊藤匠七段(21)が挑戦する、将棋の第9期叡王戦5番勝負第1局が7日、名古屋市「か茂免」で行われた。
午前9時から始まった対局は、午後5時58分に先手の藤井が107手で勝ち。開幕局を制するとともに、叡王戦4連覇と8冠堅持に好スタートを切った。伊藤の対藤井戦初白星はまたしてもお預けとなった。第2局は20日、石川県加賀市「アパホテル&リゾート佳水郷」で行われる。
伊藤が藤井の地元名古屋でのアウェー戦で、最後に屈した。角換わりで始まった本年度初戦は、終盤までほぼ互角の展開だった。ゴール前の直線のたたき合いで突き放された。「最後の最後に悪くした。何かチャンスがありそうな気がした。形勢が良くなっていてもおかしくなかった」と、盤を見つめた。
勝負の分かれ目として、94手目を挙げた。92手目に後手6九角と寄せの拠点を築いた。先手2九飛と角取りに引かれ、後手5五歩と銀を補充した。「先手2九飛と引かれて、後手8七歩成をやるべきだった」。後手5五歩と二択だったという。角を取られた上に、先手7七桂(97手目)と跳ねられた。「思いのほか先手玉がしぶとく、誤算でした」。
昨年10~11月の竜王戦7番勝負は4連敗、今年2~3月の棋王戦5番勝負は初戦こそ持将棋(引き分け)と半歩前進したものの、そこから3連敗。今回も初戦を落とした。
短期決戦の5番勝負。連敗すればアッという間にかど番となる。踏みとどまりたい。