【ひふみんEYE】「壁銀が泣いている」藤井王位に少しでもスキ見せたら最後 4連勝防衛の予感

王位戦初の千歳対局で3連勝としてV6への上昇気流をつかみたい藤井聡太王位(日本将棋連盟提供)

<伊藤園お~いお茶杯第66期王位戦>◇7番勝負第3局◇2日目◇30日◇ポルトムインターナショナル北海道

藤井聡太王位(竜王・名人・王座・棋聖・棋王・王将=23)が挑戦者の永瀬拓矢九段(32)に連勝した、将棋の伊藤園お~いお茶杯第66期王位戦7番勝負第3局が30日、北海道千歳市の新千歳空港国際線ターミナル内「ポルトムインターナショナル北海道」で行われた。29日午前9時から始まった2日制での対局は、30日午後6時6分、88手で藤井が快勝。3連勝とし、王位戦6連覇まであと1勝とした。

本紙「ひふみんEYE」でおなじみ、加藤一二三・九段(85)が対局を振り返ります。

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この対局、「壁銀が泣いている」という表現に尽きるでしょう。藤井王位は、永瀬九段が7筋にあった銀を左斜め後ろの8筋に引いたタイミングを見逃しませんでした。直後に6筋の歩を突いて初日の封じ手前に攻めかかります。疑問手に対してすかさず仕掛けたここが、ハイライトシーン。その後は双方、手順を尽くして戦いますが、先制した後は次第に差が広がり、最後は圧勝でしたから。

藤井王位はまさに「機を見るに敏」。少しでもスキを見せたら最後です。針で小さな穴を開け、キリで擦り込み、クギを打ち、最後は大きなクイで壁を崩す。これが攻めかかる時の特長で、巧妙な指し回しでした。

後手番で角道を止める将棋を見せ、レパートリーが増えました。今年に入って永瀬九段との7番勝負は、王将戦も名人戦も3連勝の後、1敗しました。王位戦は勝ちっぷりから考えて、4連勝で防衛のような気がします。(加藤一二三・九段)

【王位戦】藤井聡太王位が3連勝、6連覇まであと1勝 矢倉に構えた永瀬陣を攻略