【有馬記念】イクイノックスはキタサンブラックの価値も上げた/米本社長インタ2

天皇賞・秋を制したイクイノックスのゼッケンを手にするシルクレーシングの米本代表(撮影・丹羽敏通)

競馬界の新エースがグランプリ制圧に打って出る。クリスマス決戦となる今年の有馬記念(G1、芝2500メートル、25日=中山)は、今年の古馬中距離G1を勝った全ての馬が参戦するなど、G1馬7頭が集結する豪華な一戦となった。

3歳で天皇賞・秋を制したイクイノックス(牡、木村)はその主役を担う1頭。同馬を所有する(有)シルクレーシングの米本昌史社長(47)がレースへの意気込み、来年以降の期待などをたっぷりと語った。

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-改めて天皇賞・秋を振り返ると

米本社長 4角では誰もが「あれ?」って思ったのではないでしょうか。私もまさかあそこで、あの展開で届くとは正直…。もちろん最後は応援しましたけど。競馬でわれわれができるのは応援だけですから。最後の直線を何回見ても、震えますよ。迫力のある馬体の馬なので、しなやかに伸びてくる姿にはぞくぞくしますよね。毎レース、負けているレースでもすごい脚で最後はきてくれますから。

-中山競馬場は皐月賞2着以来

米本社長 皐月賞は1回抜け出して、勝ったかなと思うところでジオグリフに差されてしまいましたが、すごくいい脚を見せてくれました。今回の臨戦過程としては秋に1戦使っているので、トレセンに戻ってからはスイッチが入っているようです。いい形でレースに向かってくれればいいな、と思います。有馬記念は枠順が1つのポイントになると思っていますが、こればかりはなんとも言えませんからね。

-勝てば古馬相手にG1・2勝。年度代表馬も見えてくる

米本社長 こちらとしては選んでいただく立場です。そういう評価をいただけるようなレースをしてほしいですね。今年は本当に素晴らしいメンバーがそろっていますよね。ダービー馬のドウデュースなどはいませんが、実質NO・1を決めるメンバーではないでしょうか。

-キタサンブラック産駒の初年度産駒からいきなり大物が出た

米本社長 現役時代のキタサンブラックには追いかけても追いかけても届かないと思わされていました。脚質は違うように感じますが、イクイノックスはキタサンブラックの種牡馬価値を間違いなく上げた1頭だと思っています。天皇賞・秋を勝った後に、北島三郎オーナーからお花をいただきました。お礼の電話を息子さんに差し上げたら、天皇賞・秋の直線は最後は声を出して応援していたとも伺いまして。有馬記念でもその応援がまた加わると思うと、心強い限りです。牧場、北島オーナー、会員のみなさんが喜んでくれているのが本当にうれしいです。

-母シャトーブランシュもシルクレーシング名義で活躍した

米本社長 母のシャトーブランシュは当クラブが所有して重賞(15年マーメイドS)を勝ってくれた馬でした。ノーザンファーム天栄でイクイノックスを担当している厩舎長はかつてシャトーブランシュに乗っていた方なんです。きょうだいがみな素晴らしい活躍をしてくれているので、このお母さんの偉大さも増していると思います。母父キングヘイローを評価してくださる方もいますし、貴重な繁殖牝馬となっています。残念ながら(半兄の)ヴァイスメテオールは死んでしまいましたが、お兄ちゃんの分も含めていろんなものを背負ってくれています。1歳のキズナ産駒の牝馬にも期待していますよ。

-かつて競馬界を飛び出して人気を博したアーモンドアイも所有していた。イクイノックスは同馬に続くスーパースターになる可能性を秘める

米本社長 アーモンドアイは秋華賞の時など、体質的に熱中症のようなものと常に隣り合わせでした。3歳の時は心配で常に「大丈夫かな」、と思っていたくらいです。高い能力に体が追いつくのを待っていたような感じでした。プレッシャーもありましたが、初めての経験ばかりさせてもらいましたね。イクイノックスも慎重に慎重を重ねていますが、常に右肩上がりというか…。気張らずに来年も見据えています。

-気が早い質問だが、来年のプランは

米本社長 まだ3歳ですからね。来年、再来年と伸びしろしかありません。有馬記念で結果を出せば国内外問わず、レースを選べるようになりますから。春はドバイ、大阪杯もあります。夢が広がりますよね。

-最後に意気込みを

米本社長 今回のファン投票では20万票を超える票をファンの方からちょうだいしたのは、大変喜ばしいことです。牧場、厩舎の方が一生懸命、馬を仕上げてくれるのでレース当日を楽しみに待ちたいと思います。

◆米本昌史(よねもと・まさし)1975年(昭50)1月21日、東京都生まれ。高校時代にテレビゲーム「ダービースタリオン」を通じて競馬に興味を持つ。不動産デベロッパーをへて、12年1月にノーザンファーム入社。ノーザンファーム天栄の施設整備などを担当し、14年8月に(有)シルクレーシングの代表取締役社長に就任。

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