千葉・外房の大原 人生初のオニカサゴ退治

ガッツリ2匹目。中級サイズに「これぐらいだと迫力ありますねぇ」とニッコリの佐々木主浩さん

<大魔神ファイト一釣!!>

 大魔神、初のオニ退治、成功! 日刊スポーツ野球評論家の佐々木主浩さん(48)が24日、千葉・外房の大原「力漁丸」(中井聡船長)から人生初のオニカサゴに“釣戦”した。まずサバを釣り上げて、きれいにさばいてエサにして、水深約150メートルの底を探って、微細なアタリから、強烈な“オニ引き”を堪能した。2017年の釣り、いいことありそうだ!

 約1時間、船は走った。まず、ハリに飾りのついた7本サビキのフラッシャー仕掛けを投入してサバを釣る。エサは付けない。水深約100メートルのポイントで、底付近から狙う。オニカサゴのエサになる大事なサバ。大魔神、ほとんどパーフェクト。40~50センチ近いデカサバばかりだ。

 3投したところで「ハイ、あげて、鬼ケ島行くよ」と中井船長。しまった、犬と猿とキジを連れてくるのを忘れた。

 キジはいなかったが、港からカモメの大群が力漁丸から離れなかった。大魔神がナイフを持ってサバを3枚におろした。

 「現役のころは指先に何かあっちゃいけないので、できなかった。今じゃ、料理は好きなんで包丁、握りますよ」とニヤリ。

 スルンと切り分ける。器用だ。オニカサゴの場合、身はいらない。5ミリほど残して、ペラペラの皮にする。カモメの出番だ。

 「こいつら、頭いいね。1時間も飛び続けてもエサにありつけることを知ってる。そりゃー、食えぇ」とそいだ身を放り投げた。

 サバは半身で縦に長く4本。長い方がいい。つまりデカいサバの方が「いいエサ」をつくれるのだ。ムツ17号のハリに皮目から通して3回ほど縫い刺しにする。ハリは2~3本。片天ビンに装着したオモリ200号とともにブチ込む。水深150メートル。何が飛び出すか。

 着底してからオモリで底をトントーンとノックするようにちょっと浮かせる。沈む直後、サオ先に軽く「コン」とした微細な振動。これがオニのアタリだ。

 「うわぁ~、難しい。初めてだからどんなんだろ」と大魔神ブツブツ。顔は楽しそう。データのない初めてのバッターにどう投げるか、探るようなワクワク感に見えてしまう。

 引きの強引なメダイ、小気味のいいアタリのユメカサゴ、そしてハリごとひったっくられたサメ(海面でリリース)と主役以外のゲストを3魚種重ねた。

 「そっかエサのサバを入れて四目。あとは主役で五目達成だな」と目をギラつかせた。この時点でオニ3匹を釣っていたベテランから「上から落ちてくるエサに反応するよ」とのアドバイスを得て、着底させて、軽くサオをあおったすぐ後に「コン」。オニだ。

 「こんな軽いんだ。でも、そのあとがギュンギュン引く。しかも最初のオニは800グラムぐらい。そんなに大きくない。2キロとかどんなだ。オニ引きスゴい」。大魔神、武者震い。

 コツをつかんで30分後には1・2キロをゲット。ただ、3匹目となったアタリは残り30メートルでバレた。「ヤツらは最後まで暴れる。特にあと30メートルとか20メートルで逃げられるのがけっこうあるんだ。3匹目は大きかったかもね」と中井船長もくやしがった。

 大魔神、人生初のオニ退治は2匹。それでも「深海のモンスターと力の勝負ができた。これはまたやりたい。えっ、夏でもできるの? 寒くないときにやりたいねぇ」と夏オニにも色気を見せた。【寺沢卓】

 ▼船 大原「力漁丸」【電話】0470・62・0575。午前4時30分集合。エサ、氷付きで1万2500円。