【フィギュア】ネーサン・チェン、世界最高113・97点 平昌17位の悪夢のSP克服

フィギュアスケート、男子SPで演技するチェン(撮影・菅敏)

<北京オリンピック(五輪):フィギュアスケート>◇8日◇首都体育館◇男子ショートプログラム(SP)

世界選手権3連覇中のネーサン・チェン(22=米国)が世界最高点となる113・97点で首位発進した。19年GPファイナルの羽生結弦の111・82点を上回った。

冒頭の4回転フリップ、トリプルアクセル(3回転半)、後半の4回転ルッツ-3回転を鮮やかに決めきった。演技を終えると、思い切り右拳を振り下ろして感情をあらわにした。

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「とても満足してますし、五輪にまた戻れてうれしい。18年はあまりうまくいかなかった。今回は自分のベストをトライできた。お二方のアメージングなスケーターと滑れてうれしかっ」。

会見場の真ん中で、宇野と鍵山に敬意をしめしながら、充実した顔をみせた。

これで本当の意味で4年前の悪夢を払拭(ふっしょく)した。

18年平昌のSPでは、4回転の転倒など3度のジャンプ全てでミスを犯す痛恨の出来で17位に沈んだ。日本勢の最大のライバルであり、米国での期待も高かった。当時は突出していた4回転の種類の多さから、「4回転王」としてCMにも出演していた。それが…。

SPを終えた時点で金メダルは厳しくなった。フリーでは全体1位の演技で復活劇をみせ、世界の感動を呼んだが、平昌での悔恨はずっと頭の片隅に残っていた。

団体戦のSPでは111・71点の自己ベストをたたきだして首位となったが、自戒するように言った。

「まだまだ、これからです」。

覇権を争う羽生結弦の持つ世界最高点(111・82点)に0・11点差に肉薄したが、まず雪辱しないといけない相手は、あの4年前の自分だったのだろう。

10日にフリーが待つ。悪夢を終わらせ、夢の金メダルを追う時がやってくる。

【阿部健吾】