<W杯障がい者アルペンスキー>◇5日◇長野県白馬村・八方尾根スキー場
大回転が行われ女子座位で村岡桃佳(20=早大)が3位に入り、第1日の日本勢で唯一、表彰台に上がった。
ソチ・パラリンピックの金メダリスト、アナ・シャフェルフーバー(ドイツ)が優勝した。男子座位の森井大輝(トヨタ自動車)は6位、鈴木猛史(KYB)は9位、夏目堅司(アールディーエス)は10位だった。狩野亮(マルハン)は1回目で途中棄権した。男子立位の三沢拓(SMBC日興証券)は6位だった。
「負けた! 悔しいです!」。開口一番、村岡は叫んだ。2本目を滑り終わった直後、表彰台を決めた村岡は悔しさをにじませた。1本目は出走順1番でコースに出た。日本代表の志度一志ヘッドコーチがセットしたコースは、リズムが早くコントロールが難しいテクニカルなセッティングだ。事前合宿で練習していた日本チームも苦戦を強いられた。「どうしてもターンが遅れがちになって、急斜面から緩斜面にスムーズにスピードをつなげられなかった」。それでも村岡は2番手につけた。
「それがプレッシャーになってしまったかもしれない」(村岡)。巻き返しを図るつもりで臨んだ2本目でタイムを伸ばせず、トップと5秒38差の3位に順位を下げた。「順位を落としたこともですが、トップとのタイム差が開いてしまった。悔しいの一言ですね」。
97年3月3日に埼玉県に生まれた。4歳の夏に横断性脊髄炎にかかり、車いす生活となった。小学生の頃から車いすの陸上競技に親しみ、そこで出会った友人と一緒にチェアスキーを始めた。レーサー(陸上競技用車いす)とは違う疾走感と風をきる爽快感に夢中になった。中学2年で障害者アルペンスキーの代表チームの練習に参加し、そこから本格的に競技を始めた。
競技を続けるために進学した正智深谷高2年の時、14年ソチ・パラリンピックに初出場。スーパー大回転、回転、大回転に出場し、大回転で5位入賞を果たした。その後、早大スキー部に所属し、15ー16年シーズンには大回転でW杯の種目別優勝を飾った。初出場したパラリンピックから着実に成長を遂げている。
「大学2年になって大学での寮生活を始めたら、圧倒的にトレーニング量が増えました」。オフシーズンでもスキーと向き合える時間が増えたことでも手応えを感じている。「ソチ以降、滑りについても自分が使う用具についても自分で考えて取り組むようになりました。そうしたことが速さにも つながってきたのかな、と思っています」。
1年後には2度目のパラリンピックとなる平昌大会が控える。「やるべきことがたくさん見えてきて、もうあと1年しかない、という感じ。でも1つずつ消化して平昌に向かっていければいい、と思っています」。【宮崎恵理】