本田圭佑が07年以来11年ぶりの“Jリーグ復帰”

名古屋時代の本田圭佑(2007年6月30日撮影)

 プレーオフ(PO)進出を逃し、早々とシーズン全日程が終了したパチューカの日本代表FW本田圭佑(31)が、ワールドカップ(W杯)ロシア大会に向けJリーグのクラブで調整を進める可能性があることが4月30日、分かった。日本協会が本田のコンディション維持にJクラブへの練習参加が可能かを検討している。実現すれば本田にとって名古屋在籍時の07年以来11年ぶり、まさかの“J復帰”となる。

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 本田がJリーグに戻ってくる可能性が浮上した。8位までのPO進出を争ったライバルが勝ち点を伸ばしパチューカは圏外9位に転落。早々とシーズンが終了した。自身3大会連続のW杯出場、「集大成」と語るロシア行きへ、所属クラブで実戦も練習もこなせない苦境に追い込まれた。

 W杯に向けた日本代表は21日に東京近郊で始動する見込み。本田が招集されるかは西野監督の決断次第で、一切の保証はない。ただ3週間の空白は長すぎる。日本協会は出場機会のない井手口、浅野らについてクラブとより密に連絡を取り合うなど、候補選手の状態をずっと気に掛けている。本田も同様で、この期間をよりレベルが高く実戦的メニューもこなせるJリーグクラブに練習参加させてもらい、コンディション維持するプランを検討している。

 個人での自主練習には限界がある。昨年7月もACミランを退団しフリーの立場だった本田は実戦感覚を養うため、米MLS下部のオレンジカウンティSCに練習参加。その後パチューカに電撃移籍した。オレンジカウンティには現在経営参画しており、加えて事実上のオーナーでもあるオーストリア3部のSVホルンなど練習参加の候補チームは海外にも複数あるが、日本協会の関係者は「よりレベルの高いJクラブがいいだろう」と話す。

 受け入れ先クラブの選定は、過密日程の先方の意向もありこれからとなるが、日本協会のスタッフが訪問しやすい関東のクラブや、本田自身が縁のある名古屋、G大阪など候補は幾つもありそうだ。このウルトラCプランを裏付けるように、本田は近日中に帰国するという。4月27日には自身の公式ツイッターで事実上のパチューカ退団宣言をした。去就が注目される大物の、まさかの“J復帰”がありそうな気配だ。